コラム:想像力の欠如 衆愚政治の結末
日本人の決定的な欠点は想像力の欠如だと思う。
まあ家庭や会社であれば、自己責任ということで余計な
お世話ということになるが、事が、国、政府となると
そうは行かない。
物事すべて多面性がある、多分絶対的な悪とか絶対的な
正義など この世には存在しない。わかりやすい例でいえば、
アラブと イスラエルの関係においてどちらかに
すべて非があると 言い切れないという事実が物語っている
と思う。
人はその想像力の中で、本来必然的によりマシの正義、
よりひどい悪を判断しながら物事を見極めてきたと思う。
しかし、あのワンフレーズ&ワンパターン宰相以後、物事を
権力を持っている側の都合のいい面だけをとらえて
判断させよう という傾向があり、メディアも権力に摺りより
たいが為に ”わかりやすい”という1点だけでその流れを
助長してきた。 たとえばイラクの人質事件や郵政選挙、
最近では加藤邸放火 (そのものよりその背景で)などが
典型だ。
このままいけば、徴兵制や核武装だって(長年タブーだった
憲法9条もアメリカに押しつけられたという理由だけで変える
べきだという世論構成まで手をかす始末だから)実現可能な
勢いである。
更に前首相お得意のすり替え手法も、その流れに拍車を
かけて いる。
先ほどの押し付けられた憲法という理由と戦争放棄と
いう理念は本来別次元で語られるべきものだが、 理念を
前面に出すと不利になるので、あえて押し付けられた点を
強調する手法で押し進めようとしている。
昨今の北朝鮮の暴走も、ただの実験(もちろんそれを
許すという意味でなく)にもかかわらず、マスコミも
政府もそれ一色で、そのどさくさに紛れて前首相が
在籍する党へ造反議員とやらを復党させるという。
その動きに前首相が”それなら俺が出て行く"というなら
それなりに評価できるが、いそいそとその党の補選応援に
出かけていくというありさま。しかも今のところどこにもそれを
明確に批判する記事が出ないということは、小○ファンの
おばさん達よ解っているか?それを実施しようとしているのは
その当時の官房長官だよ。あんたらどこまで馬鹿にされたら
わかるんかい。(韓流やハンカチもいいけど、そのうち自分の
息子が徴兵されるよ)
まあ、こんなことはまともな感覚を持った国であればメディア
が糾弾されるのであるが、原則単一民族国家の悲しさか、
”そんなこと言わなくても解っているから"という傷のなめ合い
から許してしまっているのがいかにも悲劇的だ。
一番許せないのは、こうした風潮、流れを計算の上で
利用して いるやからである。本来、日本では言わずもがなと
いう中で お互い牽制しながら物事をすすめてきたが
(裏返すともの言わぬ 国民),何も言わないのは同意と
同じと勝手に決めつけて、もの事を すすめてしまう。
気がついたら後のまつりということだ。
60数年前の悲劇と同様に、この国の国民は都合が悪く
なると 自ら視野を狭める傾向にある。
21世紀に生きるためには、常に 発言=自らの立ち位置を
明確にすること、及びメディアに過度な 期待をしないこと、
何よりもの事をみる時可能な限りの想像力を 発揮する
ことだと思う。(10/14追記)
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