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2006-11-11

権力は必ず腐敗する

少々古い話で恐縮ですが・・
自民・中川幹事長「知事は3期12年が推薦の限界」
(読売新聞 - 11月04日 13:12)
自民党の中川幹事長は4日、広島県江田島市内の会合で、前福島県知事の逮捕で首長の多選批判が強まっていることについて「長くやると権力は腐敗する。(党内では)3期12年を推薦の限界とするという有力な意見が出ている」と述べた。

こっちの中川君も、北海パンダの中川君に負けず劣らず話題を提供してくれるものだ。自身は女性問題で脛に傷をもつ身ながら、まさに権力の中枢自民党の幹事長の身にあるためか無防備な発言が多いなあ。
彼に格言を訂正してお知らせしよう、本当の意味では「権力は必ず腐敗する」なのである。

そう長いから腐敗するのではなく人間という動物は権力を握った瞬間から腐敗が始まるのである。しいて言うなら腐敗の進行を遅くすることはできても止めることはできない。だから民主国家では任期という一定期間でガラガラポンができる機会を設けているのだ。
もうひとつ付け加えるなら腐敗するのは権力のトップだけではなく、どちらかと言えばそれを支える組織全体の方が腐敗の進行は早い。そういう意味で日本のエセ民主主義では自民党という看板を何度か塗り替えてはいるもののそれを支える官僚組織はずっと維持され続けている。今やその組織にマスコミまで組み込まれている訳で、その点での腐敗度はある意味頂点に達しているとも言える。

まあこれは政治の世界だけの話ではなく会社組織であっても同様で、株主といっても自前や関連会社、支配銀行系で緊張感のないものが多い(残念なことに大企業ほどこの傾向は多い)日本の場合は、成長という違うベクトルが働かなくなった現在、その権力を維持することに汲々とした動きの中で腐敗の速度は加速していくと思われる。確かにコップの中の嵐程度の変化はあるにしても、頂点の組織の枠をあぶれた者は資本の維持という観点から子会社、孫会社へと流れていき個の企業としての活力を失いながらその全体を腐敗の構造に導いていく。組織の中で内向きにエネルギーが浪費され始めた時点でやはり腐敗が始まるのである。昨今の大企業の不振、パワハラの蔓延、不正の表面化の原点はこれにあると思うが如何に。

まあ中川君を例に上げるまでもなく、こうした真実は権力に近ければ近いほど鈍感になりほとんど自覚がないというのが現実だ。正にハダカの王様とは言い得て妙で、当事者ほどその事実に気づくことは少なく、結局その時代から人間は進歩していないのかも知れない。

中川君には最後にもう一つ格言めいたものを進呈しておこう。それこそ、天に唾する言葉だよ

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