たくみの評論 07.04
激動というほどではないけれど、この4月は後で振り返るとあのことが・・っていう事が多い月でもあった。
統一地方選。無理矢理作られた2大政党と言いながら、無所属という政党?を主張する首長候補が当然のように多数当選した。まあこれも見方を替えれば政党隠しにすぎないけれど。
戦略的なじらし作戦で結果墓穴を掘った形の浅野は善戦にはほど遠い成果しか上げられなかった。予想されたとは言え当選するや本音の傲慢さが復活し た石原との違いは何かと云えば、本当にやりたかったかどうかの差ではなかったのか? 石原は負けるかも知れないと思えば、平気で爪を隠し頭も下げるように なった。これを都民が騙されたと見るのか、そこまでして知事を続けたかったと見るかは微妙だろう。浅野が本当に知事になりたかったのかどうか、主義・思想 を越えて本気度を都民が感じとってしまったのだと思う。
そして後半にはテロまで起きた。単なる跳ね返りの暴挙と見る人は少ないだろう。金の呪縛から逃れるための隠れ蓑とも取れるが、一部週刊誌に犯人と
いうか背後組織と安倍の関係を取り上げたものがあったが、急にトーンダウンしたのは何か意味があるのだろうか?本当に関係があったのなら大スキャンダルだ
が、週刊朝日よ、まさか君まで東京スポーツ並の飛ばし記事じゃないだろうね?
この真相にもう少し突っ込まないと事件直後の安倍の意味不明なコメントや当然当選すると思われた娘婿があっさり市職員に負けた理由も裏がありそうに思えてくるのだが?こちらはさすがに情報が少なくてこれ以上は語れない。
そしてこうした事は予想されたことだけど、人として多少なりともの後ろめたさがあるとできてもやらないという知恵が働いたものだが、この男にはこうした常識さえ通用しないようだ。
国民投票法案があっさり成立した。国民投票自体否定するものではないが、その意味についてどれだけ真摯に考えたのだろう。小選挙区制により中間的
な意見が反映されにくい政治の中で、更に少数の意見でも全体の意見として通用してしまう制度に走るのだろうか?民主主義っていうのはまどろっこしく手間が
かかる制度であることを理解しなくては。だからこそ白か黒かと言い切れない政治の世界で現状一番進んだ制度として機能しているのに、はっきりさせることだ
けに血道を上げるのは本末転倒だと思う。その点ではせっかく国民投票するなら、せめて有権者の過半数以上の賛成がないと成立しないくらいのバーにしないと
直接?民主主義にする意味がないと思うのだが。
更に今度は集団的自衛権の判断方法の見直しときた。しかも姑息にもお抱え学者&エセ文化人を集めて諮問会議ときた。結論の決まっている諮 問なんて体のいい騙しではないのか?しかも何が怖いのか大新聞連中も正面切って批判しようとすらしない。週刊朝日の記事といい、何か見えない所でプレッ シャーをかけるシステムが出来上がっているのだろうか?
そして2チャンネル。背景は不明だが都知事選、沖縄の補選に向けて中傷書き込みが集団的に行われたそうだ。都知事で2万件、沖縄では8万件が行わ れたそうだが硬直化するネット右翼のなれの果てとは思うが匿名性のある言葉の暴力は今後益々増加しそうで嫌悪感を感じる。背後組織があるとも云えるが、そ れに政治家が関わっていないことを、これは祈るのみである。
続いてタミフルの処方制限も理解しにくい話だ。副作用がないと言い切るなら制限自体無意味だが、果たしてあるのに隠蔽していたとなれば犯罪以上 だ。この製薬会社の影のオーナーがラムズフェルドで、全世界の7割のタミフルを日本が保有と聞くとジグソーパズルのような闇を感じるのはたくみだけだろう か?
アメリカではアジア人による大量虐殺事件が起きた。きれいごとを云うつもりはないが、人の人智を越えた武器は凶器にしかなりえないことを再認識す べきだろう。しかし視点を変えると32人の殺戮は数というより1人1人の命の問題であって、人数だけにスポットを当てるのは間違いだと思う。しかし同じ 頃、イラクで100人以上の死者が出たテロが起こっているにも関わらず、この事件に比べ極めて扱いが小さいのは人の価値に差でもあるというのか?このテロ の遠因自体もアメリカが関連しているのだから、負の連鎖の中心にあるアメリカとは・・
スポーツに目を移すと西武のアマを巻き込んだ裏金疑惑。しかしこの疑惑、誰も驚かない疑惑?ということが一番の疑惑だ。見せかけのドラフト制度の
陰で金にあかせて選手を自由枠としてきたのは誰でも知っているはずなのに、よってたかって驚いてみせるという仕掛けはいかがなものか?
あげくのはてに高校野球の特待生まで憲章違反だと言い出した。高校野球で金儲けをしてきた朝日,毎日新聞社が今更なにを・・。本当に知らなかったとしたら、貴方達本当のおばかさんですよ。記事なんて書けっこないですよ。
笑えるのは何故裏金が判ったかというと、西武では堤王国だったので1銭の金まで報告しなくてはならず、そのための記録が残っていたというわけだ。
そう、少なくとも西武では裏金は存在しなかった。すべて表の金として処理された訳だ。堤さんもひとつくらいはいいこと?をしていた訳だ。
いずれにしても本音建前の日本を象徴する話だと思う。
建前ついでに今日の話題。あるイラン人家族がイランへ強制送還された。確かに17年も不法滞在していたのだが、日本の法律では日本で生まれ日本語 しか話せない家族の子どもまで強制送還の対象だという。借地借家法でも一定の期間住んでいれば所有権が認められるというのに、この家族を無理矢理イランに 返す日本の国というのは、野球の裏金同様にご都合主義の建前国家だと思う。このレベルの国境なんて誰が望むのだろう?
まだまだ多くの事件というか出来事があったが、この1ヶ月だけでも矛盾だらけのすり替えや理解しがたいことのオンパレードだった。筑紫哲也じゃないけど、この国の行方、人の愚かさに悩みはつきない。
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