アウェイ落陽のライブ?巡礼の旅。
聖地?落陽初見参です。
言うまでもなく落陽はYTさんの曲由来のファーク酒場。荻窪駅北口にほぼ隣接するロケーション。フォークと言えばYTさんという信者が多いのも事実ですが,まる六&おけいさん殉教者のたくみとしてはやや複雑な,まるでエルサレムのようにユダヤvsイスラムの聖地に赴く巡礼のようなものです。(そう,おけいさんご本人と違い,殉教者は心が狭いのです・・・)
実は地図を持っていったのですが,余りに近く,少し遠くまで大回りをしてしまいました。お陰で,”おおこれが荻窪ラーメン"って言うお店を何軒か発見。ライブの帰りにと一瞬思いましたが,結果寄らずじまいで(理由はこれから)少しだけ心残り。うむ,これは自爆覚悟で再度聖地を訪れよという神のお告げか!?
相変わらず本題まで長いなあ
今回の巡礼ついでにもうひとつプチ目的が。中々出張の時間に合わない700系新幹線体験。名古屋発15:47分,東京着17:30分にようやく乗車することができました。
正直なところ,大きな違いは感じず。確かに揺れは少ないかな。でもね1万以上取るんだから,普通車でもフットレストくらい付けて欲しいな。JR東海のドル箱なんだから,取れるところから稼ごうなんて少しイジマしいと思うけど。
さて本題。聖地は思ったより手狭な感じだった。ソロライブならいいけど,例えばまる六だと厳しい感じ。実際,今回もおけいさん,香真良さんとも座っての演奏だった。
定刻から5分遅れで,おけいさんと香真良さん登場。お揃い?で白いシャツ(ブラウス)&黒いパンツ。おけいさんは夏痩せかな?少しやつれて見えるけど,トークは相変わらず天然ぽさは絶妙です。
今日のスタートはオリジナルのかざぐるま,そしてスパイ物語からへのへのもへじの赤ちゃん。そして六文銭時代のホワンポウエルの街と続く。正直この3曲からは今回のライブのテーマが掴みづらい。謎解きはもう少し後で・・。
ここからの3曲は海外の曲だけど,そう,おけいさんのライブでは最近よく聞く曲でもある。色んな意味でおけいさんにふさわしい曲だと思う。
1曲目はサークルゲーム。ご存知いちご白書の挿入歌。1970年の映画だから,ほぼおけいさんの六文銭時代とリンクしている。なにより密かにおけいさんを日本のジョニ・ミッチェルと思っているたくみにとっては,大好きな曲でもある。余談だけどこへさんもFM叙事詩フォーシーズンズの中で好きな歌手として話されていた。そして以前の日記にも書いたけど,たくみ自身はいまだにサークルゲームの中にいるのだけど・・。
続いては(行けなかったけど)青木さんや竹田さんとのライブで歌われたというYou've Got A Friend。キャロルキングの作品だが,たくみ的にはJ・テーラーの”君のともだち"の印象が強い。少し気弱なイメージのJ・テイラーと比べ,強い女性というイメージがあるキャロルキングとのギャップを感じるがこの曲に関しては,J・テイラー向きかな?1971年作でこれまたおけいさんにジャストフィットの年代。めずらしく英語で歌われた。
3曲目は,これも最近よく歌われるMoon River。この曲はティファニーで朝食をの主題歌。ヘンリーマンシーニ作曲の大ヒット曲。資料によると映画ではヘップバーン自身が歌っているそうだけど,彼女のようにいつまでも可愛らしい(たくみが言うと失礼だが)おけいさんが歌われるとヘップバーンを彷彿とさせる。
今日の声の調子はよさそう。少しやつれて見えたけど,トークともども飛ばしていけそうな感じだ。
続いてもおけいさん作のオリジナルのおしゃべりの続きとはじめて曲に詩をつけたというひとときの夢。おけいさんオリジナルの曲は可愛いというか,女性らしい清々しい曲だと思う。いつまでも変わらない少女のような感性がにじみでているような気がする。唯一の問題はライブでしか聞けないために,おけいさんの書いた詩自体は一部を除き記憶でしか残せないところか・・・。
そして前半最後の曲は,ガラスの言葉。思わず会場から拍手が起きた。さすが落陽。たくみにとってはまる六やおけいさんのライブで聞くイメージが強いが,落陽ではこへさんがYTさんへ書いた曲ということの方が強いのか?受け取ったYT氏は"なんだこれ?"と言ったそうだけど,ジャズっぽいアレンジで,やはりたくみにとってはおけいさんの歌だ。実はこの歌の前に,体調を崩されているというYTさんのことを気遣って見えた。"本当ですよ!(笑)"って言葉とともに。聖地に敬意を表してと言うわけではないだろうけど,今日のライブでは,結果おけいさんオリジナル曲すべてとYTさんからみの曲が3曲ということで落陽仕様ということなのだろうか?
YT氏の大きなパネルの下におけいさんの色紙が飾ってある。そしてトイレにまで・・。若かりしおけいさんのパネルの背後にあるモノクロのパネルもYT氏。やはり殉教者としては自爆テロしか残されていないのか・・。
15分の休憩を終えて
それからで後半がスタートした。この曲,メモリアルに納められているが,六文銭初期の名作,松岡正剛氏作詞,岩沢幸矢氏作曲。幸矢さんは一時期六文銭のメンバーであったけど,松岡氏は工作舎を起こしたり,千夜千冊で知られる大文化人。因みに比叡おろしも彼の作品。オリジナルは多分故小林雄二さんボーカル。メモリアルはこへさんだが,おけいさんで聞くのは大阪についで2回目。奇人の領域に入る松岡氏の詩は,ガラスの言葉の比ではない哲学的な"なんじゃこれ?"の難解な詩である。それ故にこの曲が好きというコアなファンもいるのも事実。おけいさんの透明感のある声で"それーから激しさはおとといに向って逃げていった"と歌われるとどんどん心に滲みてくる。
続いて2曲は,こんどのCDにも当然収録されている、まる六になってからのオリジナルあめのことば ただあたたかくカラッポに。特にただあたたく・・は六文銭時代も含めおけいさんのための曲(ホワンポウエル・・は作詞のみこへさん,曲はYTさん協力によるおけいさん自身)を作っていなかった小室さん,こへさんがそのために書いた曲。おかしなことにホワン・・は実質1年しか歌われていなかったけれどこの歌は5年近く歌われている。前半のMCの中で,おけいさんの時間の感覚,距離感がよくわからないと話されていたけど,まさに新しいのに生で聞くのはこちらの方が多い曲でもある。
その流れで,おけいさんはいつもお話になる"今,こうして歌っていること""昔はレコードやテレビでしか聞いていなかったファンと何年か振りにはじめて会えること"の思いを曲にしたとおっしゃるうれしくて。いえいえうれしいのは我々の方です。
続いて久しぶり(OK's 3thかな?)に聞く残されし者のうた。浜田真里子さん作のこの歌。今のおけいさんにピッタリと言うか,悲しいほど癒しのある声で聞くとつい涙ぐんでしまう。そして,なんとなく関連性のあるおなじみのアイルランド民謡THE WATER IS WIDE。ボブディランやジョーンバエズも歌ったといわれるが,心中の歌だとも言われている。
そして,これもメモリアルに収録されている(確かこへさんボーカル)傷ついた小鳥。元はメラニーだが,当時小室さんのアルカディアの作詞やステージ101と関係していたかぜ耕士さんが本歌を意訳した歌詞で歌われている。おけいさんもMC用の資料を用意されていたようだが,やはりなりゆき,行き当たりバッタリの方がおけいさんらしいかな?
曲の紹介もなく次の曲が始まった。さすが落陽なのか,YTさんからみだけれど作者は伊庭 啓子さん。聖地ではデュエット曲かも知れないけれど,たくみにはたくましいおけいさんの歌だ。東京でははじめて手拍子が加わった春の風が吹いていたら。
いよいよエンディングに向ってラストスパート。
おけいさんオリジナル/YT/そして6曲目の外国曲、今日のライブの3代テーマかな?実はもうひとつまる六というのがあるけど・・。(でも6曲の海外曲ははじめてかなあ?)
先日あったペルセウス座流星雨を眺めながら歌われたとのこと。これも映画ピノキオの挿入歌。たしかバッタ君が歌っていた記憶が・・星に願いを。
そしてラストは10月24日発売のまる六ファーストオリジナルアルバム(告知パンフより)のタイトルにもなっている,佐々木幹郎さん作詞のはじまりはじまる。ファーストって言うのが本当なら是非セコンド。サードアルバムでおけいさんソロの曲もどんどん取り込んでもらいたいと星に願いたい。
お決まりのアンコールインドの街を象に乗ってで至福の落陽ライブ全20曲が終了した。
ファンそれぞれに感じる思いはいろいろだろう。当然ロケーションを含めYTさんフィルターで見ている方も多いだろうし,一般的にはその方が認知されやすいのも確かだろう。しかし殉教者であるたくみの想いをはるかに大きく包み込む力で,おけいさんの力強さ,自信に満ちあふれたライブだったような気がする。
そのせいかも知れないが,普段のライブで,おけいさんはネックレスや指輪などのアクセサリーはほとんど付けられることはない。この日,いつもと違う装いに,何かおけいさんの意思みたいなものを感じたのは,たくみだけだったのかしら。
いずれにしても,四角佳子,おけいさんはひとりの独立したアーティストとして堂々とこの聖地に輝いていた。
最後まではいられなかったけど飲み放題タイムの中,ファンのおひとりおひとりにお気をかけていらっしゃるおけいさんの姿はお人柄と合わせてとても眩しかった。
11月のOK's SQUARE 5thでの再会を願って,荻窪の聖地を後にした。
いよいよまる六のCD案内パンフ。全18曲というよりライブのセットリストのような構成です。
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コメント
まるちゃん,忙しいのにありがと。
殉教者という表現はほんとは正確でないんです。
おけいさん原理主義者かな?これも正確ではない
おけいさんの幸せをこころから見守る会・会長?
う〜ん違うかな
おけいさんがこの時代に存在することで,
人間をほんの少しでも信じられるようになった者というのが,
一番近いかな?
とにかく不思議な魅力に溢れた方です。
30日はいけないけどゴメン。
素敵な演奏を楽しんできてください。
投稿: たくみ | 2007-09-29 00時12分
落陽って まるちゃんのお友だちがたくさんいるとこだ。
たくみちゃん 行ったのね。
おけいさんが 世界を広げてくれるね。
殉教者クンに 肩のチカラ抜いて楽しんでほしいって きっとおけいさん思ってらっしゃるわ。
(ああ おけいさんにも失礼しちゃった
…とっととmixiおん出てきたまるちゃんの独り言。)
投稿: まるちゃん | 2007-09-26 20時29分
凛太郎様
お気遣い恐縮です。
私は逆にブレバタのそれからは聴いたことはないのですが
あまりにシュールな松岡氏の詩についていけず
歌詞を変えて歌っていると聞いたことがありますが・・
是非機会があれば,おけいさん,
まる六のライブを体験してみてください。
たくみも昨年10月に30数年越しで生まる六を体験して
世界観が変わりました。
投稿: たくみ | 2007-09-19 23時29分
こんばんわ。
僕がとても好きな「それから」。でもまだおけいさんバージョンは知りません。
オリジナル以外では、以前にブレッド&バターの「それから」を聴いたことがあります。これも透き通った感じで心に残りました。おけいさんの歌声でこの歌が奏でられれば、それはさぞかしどこまでも澄んだ綺麗な世界なのでしょうね。
ライブレポお疲れ様でした。臨場感が伝わってくるようです。
投稿: 凛太郎 | 2007-09-19 23時10分
私は批判したつもりはないんだけど。ライブ内容もよくわかったので。 逆に私が読んでほしくないと思っているのでは。 そやから、間違いを指摘されるのかも。一歩下がることも考えてくださいね。 いやなこと書いて申し訳ない。それでは失礼します。
投稿: 浜ちゃん | 2007-09-18 12時30分
浜ちゃんさん
あくまで個人レポートである点ご理解ください。
どんな内容であれ,読み手に理解されることが
重要であることが肝心と思っています。
まあ,ブログですから,自分の日記として
書いている面もあり,
それでいて第3者に公開されているわけで
このあたりの線引は微妙ではありますが・・。
いずれにしても読み手を選べないのは,
オープンなネットの特性なので仕方ありませんね。
では
投稿: たくみ | 2007-09-18 08時20分
皆様大変失礼しました。
私としたことが,それからの歌詞を間違えておりました。
ご指摘頂いたのが,元六文銭のメンバーだった方なので
W恐縮です。すでに修正してありますが,"淋しさ"→"激しさ"でした。よりシュール,どっちがって感じです。
謹んで訂正させて頂きます。
投稿: たくみ | 2007-09-18 08時14分
落陽のことは気にする必要はないはずです。マスターのKenさんは、こうせつ系でつま恋を参加した私にも歓迎してくれたし。偏見は持たないほうが。その証拠に中川イサトさんもソロライブしているし。 レポート読ませていただきましたがライブに入るまでは思い切り短く、ライブの感想も簡潔に。これは藤本義一先生が、できるだけ文章は簡潔に、と言われたので。もっとも、ここはシナリオ学校じゃないですね。ごめんなさいね。でもライブ内容がよくわかりました。お疲れさまでした。それでは失礼します。
投稿: 浜ちゃん | 2007-09-18 02時32分