檜造りの家のように まる六CD
CDが届いて以来,4回以上18曲をセットで繰り返し聴いている。
iPodにこのCDに合わせて購入したKOSSのヘッドフォンのお陰で
1発取りのかけ声や息づかいまで忠実に再現してくれる。
1発取り故の僅かのズレや乱れは,かえってライブ感を増幅させてくれている。逆にギター2本だけ(一部ギターの腹や太鼓風の音もあるけど)で,すべてを表現していると思うと,見事にお三方のハーモニーまで含めて心地よいサウンドは驚異的と言わざるを得ない。
この心地良さはなんだろうと考えると,それは総檜造りの日本家屋のように,部材ひとつひとつの素材感の親和性と相性,組み合わせの妙による一体感のような気がした。鉄くぎさえも排除した木組だけで全体を支えているように異質な物がない故の温もりが伝わってくると思う。
人間まで含めて自然なものの組み合わせで,デジタルを感じさせないアコースティックならではのハーモニーだ。
一見,ひ弱に見えるそれは実は,どんな建造物よりも堅牢なのは,法隆寺や東大寺の造りを見ても明かだと思う。そのくせ年輪の分だけ味わいを増すそれは,正にまる六に相応しい。
確かに異質なものの組み合わせによる意外性はないかも知れない。しかし,国宝級のハーモニーを誇るまる六がめざすものとしては論じるまでもないと思う。
確かにすべての曲はすでにライブで接したことのある曲ばかりである。あっそれは小室さんのリードボーカルなんだとか,ここはおけいさんの声でもっと聴きたいと思うものがないわけではない。夏・二人ではもう少しアップテンポでもとか,いろいろ贅沢を考えることもある。石と死者は以前のライブの方が引き込まれたのかも知れない・・・。でも,それはそれで何の問題もない,このCDはまる六としての初CDと言うよりは,7月のあの日のライブの記録なのだと思う。本来ならその瞬間に立ち会えた者だけに許される至福な時間を,あえてそのままにより多くのファンのために公開した記録だと。
これから,接することができるその日,その時のライブとの同一性,それ故の僅かな違いを感じることこそ,幸せなまる六の感じ方だと思った次第。
と言うことで,次の瞬間のまる六に立ち会うために,12月のまる六を予約することにした。
さて,次のライブではどんなまる六を見せてくれるのだろうか?同じ曲,同じハーモニーであってもその瞬間だけでの違いを味わうことにしたいと思う。
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