OK's SQUARE 5th 秋・・・はじまり
いよいよ11月3日の文化の日に
が開催される。
あなたがおけいさんのファンだと自認するなら,否そんなに良く知らないという人でも,あなたに歌を愛する心があるのなら,その日は原宿のペニーレインに集うことをおすすめする。
・・まあ,奇特にもたくみの日記をご覧になっている方々にとっては当たり前というか,そんな事言われなくてもと思うかも知れない。しかし,ひょとして,たくみが単なるミーハー的な想いからおけいさんのことを書いていると誤解する向きがあるといけないので,何故ペニーレインに集うべきなのかを,今一度整理しておこう。
おけいさんとは・・
おけいさんはだんじりで有名な岸和田出身。なのに所謂関西フォーク系のグループではなく六文銭に所属していたのが,興味深いところ。
そして10代には金井克子や由美かおるで有名な西野バレエ団に所属。テレビや映画にも出演していたと聞くが残念ながら,たくみにはその当時の記憶はない。
おけいさんのスタイルの良さや年齢不肖(しかもナチュラルメイクで)の若々しさはこの辺りに秘密があるのかも知れない。
そんな頃アイドル的に売り出しを計ったようだが,そのデビュー曲を小室さん(小室哲哉ではない!)に依頼したことからその後の縁というか系譜がスタートしている。
残念ながら(今のおけいさんファンとしてはありがたいことだが)アイドルとしては思惑どおりにはいかず,引退状態で実家に帰っていた。
そして当時,六文銭の女性ボーカルを担っていたのり子さん=小室さんの奥様が出産(こむろゆいさんの)のためグループを離れることになり,ハーモニー命とする六文銭としては女性ボーカルの欠如では演奏ができないということで,急遽小室さんがライブ会場となる場所へおけいさんを呼び寄せたと言う。場所は愛知県の岡崎。六文銭は東京から,おけいさんは大阪から,ちょうどその中間の地というのも面白い。しかも他メンバーとは初顔合わせ,全くのぶっつけ本番だったそうだ!
・・ここまではまる六やおけいさんのMCで聞く話なので大丈夫だと思うが,おけいさんどうですか?
そしてここからは,たくみの勝手な推測と言うか創作(だから違っていても怒らないで)
いかにも好々爺風の小室さんだが,こと音楽に関しては鬼のよう方だ。そんな小室さんがいくら奥様が離脱したとは言え,ハーモニーの要にもなりうる女性ボーカルを誰でもいいと考えるはずもない。ましてやアイドル路線で遭遇したおけいさんである。それでも尚,おけいさんを呼び寄せたのはおけいさんの歌唱力というか,その将来性を見込んでいたに違いない。更にうがった見方をすれば,このことを見越してあえてアイドルとして売れないことを画策した!?というのは考えすぎかな。現に何代かの六文銭の中で,おけいさんの所属した8期六文銭は仮にあの"出発の歌"がなかったとしても一番完成されたハーモニーかつ魅力的な六文銭だったと確信している。無論こへさんと言う作詞家かつ小室さんに並ぶメロディメーカーとしての存在があってこそでもあるが。そして当時を知る関係者の多くも,おけいさんのボーカリストとしての魅力を認めていたと聞いている。
しかし,その完成されたハーモニーはわずか1年で(今思うとなんと密度の濃い1年だったのだろう)終焉を迎える。理由はいろいろ考えられるが"出発の歌"が,必ずしも六文銭がめざすスタイルと一致していなかったものの,有名になり過ぎた故に世間のイメージとの不一致にグループ全体として悩んでいたことがあるのかと思う。そして当時20歳のおけいさんもこの頃TYさんからのアプローチもあり,六文銭という完成されたハーモニーの大事なピースが欠けざる得ない状況も予想された中,多分小室さんやこへさん達の美学からしても名前だけの六文銭を続けることの意味は見いだせなかったのだと思う。この辺りの真相はご本人が語らない限り不明だが,最後の六文銭を1年間追いかけたラジオドキュメンタリーで芸術祭大賞を受賞したFMステレオ叙事詩"フォーシーズン"を聞いて想像するしかないと思う。
そう,おけいさんはその後TYさんと結婚し,歌の世界と無縁となった。実に1972年のこと。今から35年前のことだ。当時,たくみは17,8歳の多感な頃,実は今でも多感で困っているけど,関西フォーク勢が優勢なこの地でひとり六文銭を支持していたたくみは六文銭のハーモニーが喪失して,自分自身も先の見えない人生の迷路に迷い込んだ時期でもあった。
・・そして空白の28年間。たくみも青年どころか壮年になりそうな21世紀になって,天照大神よろしく天の岩戸が開いたわけだ。しかも,あの六文銭のハーモニーとともに。この再生の過程は今のまる六のMCでよく語られるのであるが,こへさんが定期的に開催していた横浜イギリス館でのコンサートへおけいさんが遊びに行った時からはじまる。そのコンサートには小室さんもゲストに呼ばれていたため,即席で何かやろうかということで3人で歌ったのが始まりと聞く。まあ,六文銭メンバー全員ではなかったけど,ハーモニーの核となる3人が揃ったことで"まるで六文銭のようだね"ってことでまる六の歴史が始まることになる。
たくみにとっては28年前,人生の迷路にはまり込んだまま,人生のサークルゲームから抜け出せないままでいた目の前に,時空を越えて突然舞い降りた訳だ。しかも所謂経年変化さえもない,イメージどおりの姿で。正確に言うと想像以上のすばらしさで,しかもネット上とはいえ,そこからでも伝わる人としての魅力に溢れた姿で。人生の迷路に僅かながらも道しるべを携えて舞い降りてみえたとしたら,例えば,貴方がたくみだとしても夢中にならざるを得ないと思うのだが。
ゆったり始まったまる六の活動の中で,おけいさんの歌に対する想いの中で何かに火が着いたのだろう。丁度お嬢様を嫁がせる時期とも重なる中で歌に対する情熱を後押ししたように思う。そして,当時を知るファンやまる六の中で初めておけいさんの魅力に取り憑かれた人達の後押しもあり,まる六としてだけでなく,おけいさんのソロという20世紀にはなかったチャレンジが始まることになる。このあたりはOK's SQUAREサイトを主催するUさんのサポートが動きを加速させていった。
そして2005年10月8日「OK’s SQUARE The First」としておけいさんのソロライブがスタートすることになった。続いて2006年5月27日に2ndが,場所も現在まで続く原宿ペニーレインで開催された。同時に今やおけいさんのライブには欠かせない木村香真良さんが(おけいさんの息子さんでもおかしくないお歳だが)ギタリストとして参加している。ライブに行った方はよくご存知だが,木村さんのギターのすばらしさ,おけいさんとの相性の良さは特筆もので(同じ関西人同士ぼけとつっこみというか・・),何よりギターだけでなくおけいさんのソロをサポートするボーカルは,結果おけいさんのボーカルをより際立たせるハーモニーとしてサポートしている感じがすばらしいと思う。
この2回までは,おけいさんの独り立ちをサポートする意味でこへさんや常冨さんが保護者的に出演されていたが,おけいさん曰く一人立ちとなる2006年11月18日のOK's SQUARE 3rdから,たくみはようやく集うことができるようになった。考えてみるとまだ1年経っていないんだよね。でもこの間10回,まる六&おけいさんのライブに参加していることになる。その魅力の意味を今更語ることもないが,おけいさんは他の方達と異なり,昔の歌を懐かしさだけで聞かせるのではない。その抜群の歌唱力,癒しの声で,国内外を問わず,有名そうでないものも含め"いい歌"を惜しげもなくおけいさんワールドとして聴かせてくれる。
以下はある日のライブのセットリスト。もちろん馴染みの懐かしい歌もあるが,新曲を含めおけいさんならではの歌唱で,心が癒されることは間違いない。
**SET LIST**2007.5.19OK's SQUARE 4th
〜1部〜
おしゃべりの続き (オリジナル)
やくそく (オリジナル)
ただあたたかくカラッポに (まる六オリジナル)
雨の言葉 (まる六オリジナル)
ムーン・リバー (映画音楽)
昼下がりの夢
(白石アリス作詞/小室さん作曲=たくみのリクエスト)
ひとときの夢 (オリジナル)
ホワンポウエルの街 (六文銭時代=おけいさん作)
誰かが星を見ていた
(新沢としひこ作詞,中川ひろたか作曲の子供向の歌)
〜 休憩 〜
〜2部〜
翼 (武満徹さんの曲)
この大空に捨ててしまおう (六文銭)
The Water Is Wide (アイルランド民謡)
ガラスの言葉(こへさん作,TYさん用に創作)
はじまりはじまる (まる六)
500マイル
(アメリカンフォーク/中川イサトバージョン)
うれしくて (オリジナル)
エデンの東 (映画音楽)
かざぐるま (オリジナル)
春の風が吹いていたら (伊庭けいこさん作詞/作曲)
〜encore〜
インドの街を象に乗って(六文銭)
※オリジナルはおけいさん作詞/木村香真良作曲,一部おけいさん作曲も有)
そしていよいよ"OK's SQUARE 5th 秋・・・はじまり"である。何より2000年から活動を開始したまる六のオリジナルCD"はじまりはじまる"の発売直後(10/24リリース)のライブでもある。しかもシークレットゲスト付!。
どうです。やはり,集わなくっちゃ。参加された方にしか判らない,おけいさんの歌のすばらしさと必ずや会った人を虜にするたぐいまれなすばらしいお人柄は,こんな人と同じ時代に生きていてよかったと思われるはずである。
そして最後にごめんなさい。このどんなことがあっても集わなければならない"OK's SQUARE 5th 秋・・・はじまり"に,肝心のたくみは駆けつけることができない。ホントに涙がでるほど悲しいお話なのだが,だからこそ一人でも多くの方に体験して頂きたいと思った次第。
最後にUさんのご尽力により,おけいさんの応援サイトのアドレスが判りやすくなった。ブックマークするに越したことはないけど
http://www.yosumikeiko.com でアクセスできるようになった。最新のおけいさん情報は是非このサイトでご確認頂きたい。
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