はじまりはじまる
2007年10月24日 快晴
まる六としての初CD "はじまりはじまる"が発売された。
CDそのもののクォリティや内容については多くの方が語られるであろうから,あえて別の視点でその意味を考えてみることにした。
まる六のメンバーはこのCDの発売元でもあるフォーライフの初代社長でもあった小室さん,独自の音楽活動を永年続けてきた(勿論ゲーム音楽では知らない人はいない別の面もあるが)恒平さん,そしてその二人を繋ぐのは28年間の眠りから醒めたかってのフォークの歌姫おけいさんの3名である。
時は団塊の世代のフォークブームの真っ最中,ぽっと出のお兄ちゃんやお姉ちゃんでも打ち込みでらしくCDなんて簡単に出せる時代である。その気になれば7年も待たずして,CDなんて簡単に出せたのだろう。そう,出す気さえあれば。だから,たくみはやっとCDが出せてよかったですねえなんては思わない。
それより,この3人でCDを残してもいいと思ってくれたのだと思う。確かにひとつの区切りではあるのだが,まる六程のクォリティがあれば,わざわざCDを出すことを目的にすることもあるまいとも思った。
実は今年の7月,どうやらまる六でCDを出すことになったらしいと聞かされた時,心配性のたくみは"ひょっとして7年間の総括としてCDを最後にまる六としての活動を一旦休止するのでは?"と考えたりもしたのだが・・
そう,まる六はまる六としてしか存在できない訳ではない。おひとりおひとりだけで十分存在価値のある方々である。まさにまる六としての活動は,必要な時,その意味がある時だけ集まれば十分なのだ。だから我々ファンは,その瞬間を見逃すまいと貴重なLIVEの瞬間に立ち会うことが義務であり,喜びであると感じたのである。(それだけの価値がまる六にはあると思う)
その上での初CDである。奇をてらう必要はない。3人が集まってでしかできないことを,3人らしく,あるがままに音にすることで十分であるのだ。
多分,同じ曲でもおひとりおひとりが別々に表現すれば,全く違った印象のものになったであろう。それでかまわない,このCDは3人,まる六というユニットでしか表現できないものとしての記録である。それをゆったりと,楽曲の繋がりの意味などを考えながら聴いている。いつかの,ライブの瞬間のように音としては残されていないが,曲間の楽しい,さぐるような会話を心の中で響かせながら,聞き進んでいくのはなんとも楽しい時間である。
デジタルという無機質な制限の中で,まる六という温もりの音や余韻をどう記録していくかの答えのようだ。とにかく,こんな形で記憶と記録を残すことにして頂いた皆さんへ感謝を捧げたいと思う。
その意味での2007年10月24日は,35年前から続くメルヘンの続きのはじまりとして心に刻んでおきたいと思った。
個々の楽曲についてはおいおいこの場で語っていきたいと思う。
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