街と飛行船
ご存知,六文銭の名曲である。しかしこの曲,数奇な運命を辿った曲でもある。
幸いなことに,今月24日に発売される待望のまる六CD"はじまりはじまる"にも収録されている。
多分,この曲にとってもっともスポットライトが当たる形で一般の方の耳に触れることになるのだが・・・。
正直,たくみがこの歌をいつどこでどのような状況下で初めて聞いたのかは,全く記憶がない。
但し,その魅力的な歌をどうしても聞きたくて,小室さんのファーストアルバム"私は月には行かないだろう"を購入。何せこの"街と飛行船"がクレジットされているし勿論ジャケットには歌詞がついている,勢い勇んでレコードに針を落とそうとしたのに,肝心のレーベルに曲名がないのに愕然とした覚えがある。この名曲の主に歌詞についての変遷の内容については及川恒平さんのホームページに詳しい,正調の歌詞と共にお時間のある方はリンク先をご確認頂きたい。
実は上記のこへさんのサイト内の情報によると,このジャケットに記載されている歌詞は,オリジナルではなく,レコ倫の指摘を受けて作詞者である別役さんが改定したものであるようだ。というより,たくみはこの歌詞での"街と飛行船"は一度も聞いたことがない。(小室さんのレコードジャケットにある歌詞)
そしておけいさんがいた最後の六文銭でも,何度か聞いた記憶があるが,六文銭解体後に入手したメモリアルに入っている"街と飛行船"はこれもまた,得体の知れないもので,丁度オリジナルが改定されている箇所だけ逆回転録音されているというものであった。
そして運命のNHK-FM"フォーシーズン"を迎えて初めてオリジナルの歌詞による"街と飛行船"をクリアに聞く事になるのである。と同時にどうしてレコードはダメでNHKはいいのかという素朴な疑問を抱いた記憶がある。
これは言われて見れば当たり前だが"街と飛行船"は放送禁止歌ではなく,レコ倫による規制であったわけで,当時のレコード業界が如何に保守的であったかの証明なのかと思う。この後,75年に小室さんが初代社長となるフォーライフレコードが発足する訳だけど,まあ時代の流れに早くのり過ぎた歌であったということかも知れない。
しかしレコ倫なり放送禁止歌など,主にその歌詞についていろいろ話題になっている歌だけど,たくみ的にはこの歌の素晴らしさはその曲にあると思う。聞いてみると元々劇中歌ということもあるのだが極めて短い曲である。しかしその存在感たるや一度聞いたら絶対に耳から離れない。歌っているアーティストの躍動感が自然に伝わってくる旋律,ギターだけで伴奏するアレンジやハーモニーのすばらしさ,フォークというジャンルに音楽性を持ち込んだ六文銭の代表曲と言っても過言ではないと思う。
何年か前,まる六になってまだ間もない頃,フジテレビ721のフォークデイズに出演した際,こへさんがポツンと"この歌いい歌だよね"って呟いた。他人の歌を滅多に誉めないこへさんの言葉に,小室さんも,おけいさんも思わず顔を見合わせていたのを思い出す。
たくみの六文銭ヒストリーのスタートが小室さんの比叡おろしなら,六文銭フリークにさせた曲が”街と飛行船"だと思う。30数年前,たった一人で六文銭を支持しながら,結局多勢に無勢で5つの赤い風船を高校の文化祭に呼んで聞いた思い出が,もし六文銭を呼んで聞いていたなら,たくみの人生も色んな意味で変わっていたのかも知れないと思う曲でもある。
そう,出発の歌で脚光を浴びる約半年前の出来事でもあった。
街と飛行船。まる六のCDでは多分,オリジナルの歌詞で唄われているはずである。
無論,放送では何度か聞いているけど,記録物として手にするのに30年以上がかかってしまったことになる。
余談だけど,今日アマゾンのポイントが確定するのを待って"はじまりはじまる"を予約した。そして,おけいさんのサイトによると,たくみが行けない〜文化の日に送る OK's SQUARE 5th〜 四角佳子ソロライブ 秋・・・はじまり が見事完売になった由。あ〜たくみのキャンセル分も埋まったんだ!良かったけど,やっぱり行けないのは寂し〜いなあ>(涙,涙)
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コメント
凛太郎さん
わざわざお出で頂いて恐縮です。
今,外に出てまる六のラジオ出演の放送を何とか聞こうと
悪銭苦闘しておりました。
何せ放送局がラジオニッポン(そうあのラジオ関東です)
関東圏でも聞きにくいのに,しかも1422のラジオニッポンの隣が岐阜ラジオ1431で混信というか雑音ばかりで,昔必死に聞いたTBSのパックインミュージックを思い出しました。
(サムさんや小室さんもパーソナリティをされていたので・・)
昔の曲では街と飛行船ですが,まる六になってからの曲もいい曲ばかりなので,是非CDで確認してください。そして,凛太郎さんの感想をお聞かせ頂ければと思います。
ありがとうございました。
※多分,KBS京都より聞きにくいかも。まる六の出演は今週と来週の月曜深夜0:30〜ラジオニッポンであります。
投稿: たくみ | 2007-10-16 01時16分
24日がずっと待ち遠しいのにはかわりありませんが、この「街と飛行船」が聴けるということでさらに楽しみが増しました。
と言って、僕はたくみさんの紹介で先日初めてこの曲を聴いたばかりなのですが、こんなにドラマティックな曲もそうそうないように思えました。
おっしゃるとおり、そのメロディーが凄いです。そしてハーモニー。久々に揺さぶられる思いがしました。僕も、これをもしも10代で聴いていたとしたら…。少なくとも何かの基準が変わっていたかもしれませんね。
投稿: 凛太郎 | 2007-10-16 00時15分
まるちゃん
一番に予約したのに,残念ながらキャンセルせざるを得なかったんだ。おけいさんには行けない理由は伝えてあるんだけど,12月もまる六まで行けないのは,やっぱりつらいですよね。
浜ちゃん・さん
情報ありがとうございます。
CDのプロモーションなのでしょうか?
箱はどれくらいなんだろう。
楽しみにスケジュールアップを待ちます。
投稿: たくみ | 2007-10-15 21時58分
年末名古屋に、おけいさんらが来るかも。会場からのメールをいただきました。平日で参加は難しいかも。後日、おけいさんのHPにもアップされるでしょう。あと京都、笠岡などもあるみたいですが。 11/3の不参加残念ですね。某氏の紹介をいただき会う約束までいただいたのですが。まだ約束は生きてますのでお会いできたら。 顔を見なければ本音が語れませんので。それでは失礼します。
投稿: 浜ちゃん | 2007-10-15 04時59分
よしよし。
泣くな たくみちゃん。
投稿: まるちゃん | 2007-10-14 14時22分