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2008-06-14

まる六の原点に出会う  得三LIVE

本当は今週は休息の週のつもりだった。
徳島からはじまって、南青山そして最後は渋谷で締めくくるつもりだったが、ひょんなことからこうしたLIVEでは初めて、知人二人と三人で参加することになった。無論,二人はまる六初体験、まる六というより、それに夢中になる私に対する興味から参加という、はなはだ不純な動機からではあるが、そんな二人にまる六はどんな風に写るのだろうか?

名古屋の会場である得三は、東京で言えば新宿のような繁華街、副都心的な雰囲気はないけれど、栄からクルマで4、5分の今池に位置する。飲み屋と縁が薄いので正確ではないけれど、所謂栄・錦が社用族中心の歓楽街であるとすると、庶民的でややディープな飲み屋街でもある。
そして、まる六としての活動が定着しかける2002年にも訪れている場所だ。だから、原点と言えば大袈裟だけど、それから6年、手探り(多分)状態だったまる六がその世界観を確立させてからは初の単独LIVEとして久々の名古屋凱旋ということになる。

そして地元の私にとっても、得三は初めての場所である。どうも、うまく説明はできないけれど地元でまる六を聴くのは苦手ではある。本来、休息にした理由も少なからずそこにあるのだが、何度も書いたように現在進行形のまる六を愛する身からすると、地方(無論、まる六から見て)へ行けば行く程、懐かしのフォーク派の方々が主流を占めるのは当然のこととして、そこに身を置くことに、素直になれない自分を見つけてしまうこととなるのが・・。その意味では今回、全く予備知識のない知人と行くことで、自分自身の判断、評価の基準値を再確認することができるのかなと期待して出かけることになった。

当初、客の入りが心配されたが開演前にはほぼ満席になっていた。立派なステージのある会場は、70名ほどが比較的ゆったりと見ることができる。定刻から15分、7時15分にまる六がステージに登場した。

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突然,小室さんが話始める。ストラップの話、55円の印鑑の話、自虐的な話をしながら体制を整えていく。小室さんはマンダラと、そしておけいさんは徳島の衣装にアクセサリーでアクセントを加えている。そして、こへさんはいつものまる六Tシャツではなく、ギターの絵がプリントされたTシャツ。何より、パット見、起き抜けの寝癖に見えるが、実は見事にセットされたヘアスタイル、そう何故か今日のこへさんはかっこいい(今日はと書くと、こへさんに怒られそうなので今日は特にと訂正させて頂く)。

得三ブランドの水の話から、東京のおいしい水に話が移ったと思ったら"私はスパイ"のイントロがスタートした。そして、恒例と言うか途中でストップして再スタート。しかし小室さんは再度、完全に最初からやり直しを要求?した。そのまま"雨が降りそうだな"へ続いていく。

"夢のまた夢"がはじまる。ここまでマンダラ同様曲紹介無しに進む。そして"はじまりはじまる"へ。今日はステージ正面の最後尾近くの席、少し高めのステージをやや仰ぐ位置にある。マンダラ同様に極力PAを押さえたセッティングに感じる。そのせいなのか?なんとなくおけいさんの声にいつもの艶っぽさが不足しているように感じる。後でお聞きしたら、特に体調は問題ないとのことなので、あくまでセッティングと会場の音響によるものと納得した次第。
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ここでこへさんが、遡って曲名を紹介する。そのまま"無題"へ、終わった後、こへさんが曲名の由来から陽水さんの曲のタイトルについてひとくだり。これもあくまで感想だけど、今日のこへさんはスタイリッシュなヘアスタイルのせいか?とってもいいひと(変な意味でなく)に見える。少し解毒されているみたいで、もっと小室さんへ毒霧を吹きかけてもいいのかな?

同じスタイルで"ただあたたかくカラッポに"が始まる。そして"こわれました"。最後でこへさんが一瞬早くハーモニーに入る。終わった後、勝ち誇ったような小室さんが"こうへいがとちったのでもう1回"と。マンダラと同じく2回歌うことに。

ここまでマンダラと全く同じセットリスト。しかし、会場の違い以上になんとなく色んな意味でCDとは違うイメージを感じたマンダラと異なり、まる六ノーマル版というアレンジに感じた。多少なりとも初めて聴くオーディエンスがいることを意識しているのだろうか?"石と死者"も聞き慣れた感じで、続いた"街と飛行船"も、マンダラ以前とマンダラの中間の雰囲気か?。小室さんが"昔の名前で出ていますって言うでなくて、できれば今の名前で"っておっしゃったけれど、少なくともこの歌は手垢がついた歌ではなく、作られた時代に関係なく十分、現在進行形の歌だと思う。
前半最後は、マンダラ同様"命かえす日"で終了した。

2部は"雨が空から降れば"で始まった。そしてCDバージョン?の"夏・二人で"。ここでおけいさんが前半を含め、紹介しなかった曲名を紹介する。こへさん曰くMCの練習?そしてこの後、北海道でこへさんがレコーディングを予定している歌人、糸田ともよさん作詞でもある"君はだれかな"と続く。この曲でのハーモニーはマンダラバージョン、"やさしくあいまいな・・ためいきからませて"の部分が心にしみてくる。

続いては"樽をころがせ"こちらはCDバージョンに近いか?
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こへさん作で小室さんが大好きな曲"引き潮"、そして"戦場はさみしい"へ。
一瞬の静寂からイントロが始まり"おしっこ"へ。少し残念だったのが、何故かクラシックのコンサートみたいだけど、最後のサビの部分の前の所で、終わりと思った方が拍手を入れてしまったこと、まあ、仕方ない?
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そして最後の曲として"サーカス"。ここまでは完全にマンダラと同じのセットリストだったが、1曲カットなのかな?アンコールは期待した"流星花火"ではなく、いざ拓ムードで"面影橋から"そしていつもの"サーカスゲーム"で、得三LIVEは終了した。

全体を通してまる六の日から丁度1週間、多分その日に向けてピークに持っていったのだと思う。その意味では今日の得三、まる六をより一般的に表現されようとしたのかなと思った。懐の深いまる六のこと、その日、その日のオーディエンスに合ったまる六を表現したのだと思う。
個人的にはもっと笑顔の裏でピリピリとしたまる六の方が好きだけど、今日はまる六スタンダードということで。

翌日は大きな会場でコンサート形式のLIVEが続く。
天候に恵まれたと思っていたら、今日の朝、東北では大きな地震が起きてしまった。中々うまく行かない日本列島である。

さて来週は渋谷でのOK's SQUARE 6th。おけいさんもお疲れがでませんように。
      

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