Here Comes the Sun いつか世界中に。
団塊の世代は実はビートルズ世代でもある。
同時に日本ではフォークソング世代でもあるのだけれど、当時のフォークアーティストで全くビートルズの影響を受けなかった者はいないと思う。
ビートルズ、かすかにポスト・ビートルズ世代にあたる私は中学の頃のあこがれの人がビートルズファンであったことで初めて彼らを意識した記憶がある。
そしてビートルズの日本公演はテレビで見た記憶も十分ある。前座にドリフターズがいたとか、実は演奏してなかったとかいろいろ言われていたが、何より日本武道館での外タレの初公演というか初めての音楽イベントであったはずだ。(これはビートルズ側が1万人以上の小屋を指定したのに対し、ドーム球場もない時代、唯一それにあったのは武道館だけだったらしい)
これ以外にもいろんな逸話があるけど、一番意外なのはこの公演が何故か名古屋のCBC(中部日本放送)が読売新聞と共に主催になっていることである。ご存知のようにビートルズの日本公演は武道館だけで名古屋公演はない。当然CBCでは武道館公演を中継しているのだが、所謂中継キー局は日テレである。CBCの親会社は中日新聞ということで犬猿の中の読売新聞とCBCというのも異質だけど、TBSのネット局であるCBCが日テレの番組をネットしたというのも今では考えられないことであった。
何故こんなことになったのか?当時はまだ外貨規制があり、ギャラの支払いがドル建てであったため在京の局にはその余裕がなく、余裕のあったCBCに白羽の矢が立ったということらしい。(いまだにCBCではあのビートルズの公演を主催したということを自慢げに語ることがあるけれど・・)
この辺りの詳細は小林信彦の小説"Meet The Beatles"に詳しいし、スネークマンショーのCDにも一部は詳しいのでそちらへ(ついでに言うとこの小説については作者と松村雄策との他愛のないことでの大論争も有名。背後には萩原健太と渋谷陽一という洋楽界の2大首脳が控えているというのも話題だった)
毎度のことで恐縮だが、余談が長〜くなってしまった。
と言う事で私自身が大きくビートルズにのめり込む世代ではなかったけれど、ベースとなる詞から、メロディなりのすばらしさはリアルタイムというより、いろんな形でカバーされる中で認識していったという気がする。
さて、ビートルズと言えば、特にフォークの世界では圧倒的にジョンレノンの評価が高い、そしてポールマッカートニーではあるけれど、勿論彼らのすばらしさは言うまでもないが、今日はジョージハリソンの曲である。
ついでに言うと中学時代のあこがれの人は、一番のイケメンであったジョージのファンではあったけれど・・・。
1969年のあのアビーロード内に収められた曲である。しかしこの曲、まるで日本のフォークソングのようなメロディライン、そして歌詞の雰囲気があると思うのだけど。
物の本によればロンドンの長くて暗い冬を過ぎて訪れる春を歌ったものと言われているが、21世紀のこの時代に市民の力だけではなんともならないいろんな形の冬に耐えている国、地域があることを忘れてはならない。
地球規模で見れば飽食と飢餓があることでバランスを取っているような世界、宗教や思想を隠れ蓑にして(アメリカのように民主主義を盾に他国の市民の人権を蔑ろにしているのには呆れて物が言えないが)結局は資源の在処を奪い合う争いが続いている。
ロシアとグルジア、このスターリンやシュワルナゼを生んだ地とロシアの紛争でも表向きは民族の人権と言いながらその実は地下に眠る資源の争奪戦なのは明らかである。その中で市民が死の恐怖にさらされているのは、その瞬間だけみればソ連のチェコ侵攻時の悪夢のようだ。
昨日から今日だけみても、侵攻したロシア軍によって丸腰のカメラマンや女性レポーターが銃撃を受けている映像が流れている。
同じ時間、同じ地球上で平和の祭典としてのオリンピックが当事国も交えて開催されている。というよりその開幕を狙ったようにロシア軍の侵攻を指示した、新ロシア皇帝のプーチンは北京で各国元首と談笑をしているという不気味さ。そして死に体のブッシュに、自らがイラクで続けている愚行を前に、ロシアの行為を本気で非難することができるのだろうか?
この世紀になっても、人間というか欲にかられた連中の性はは変わらないように見えてしょうがない。
Here Comes the Sun それでもそんな地にもいつか春が訪れることを信じて・・。
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コメント
wincさん
いつもありがとうございます!
暑かった夏も、今日の暑さは秋の気配を感じます。
いい曲を何にも考えずにゆったり聴いていられる幸せを
世界中の人が享受できる日はいつになるとやってくるのでしょうか?
投稿: たくみ | 2008-08-17 16時51分
Here Comes the Sun 、いい曲ですね。
今でも時々、車で聴いたりしてます。
投稿: winc | 2008-08-17 15時23分