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2008-11-11

確かに春の風が吹いていた・・おけいさんの名古屋ソロLIVE

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11月の声を聞いても寒暖の差は大きく1日にして秋と冬が交差するような日が続いていた。
五体満足の身であってもこの気温差に対応するのは並大抵のものではなく、そのせいではあるまいが先週末、突然の哀しいNEWSが伝えられていた。

音楽にも造詣が深い筑紫さんが、六文銭、まる六をどう評価していたのかは判らないが、物事の評価軸において小室さんと同じ感覚を抱くことが出来る方だと思っていた。9月には本来であれば小室さんとの対談が予定されていたイベントが筑紫さんの体調不良を理由にまる六のLIVEに切り替えられたこともあった。しかし、それがこれほどのことの予兆であったとは思えなかったのだが・・。
その少し前、おけいさんは文化村で行われた井上陽水さんのコンサートの楽屋で筑紫さんをお見かけしたとも話されている。
73歳、この時代においては十分に早すぎる死だと思う。改めてご冥福を祈るとともに、結果生涯をジャーナリズムに捧げた彼らしい歌を、通常のキーより一段と上げた歌唱の陽水さんの"最後のニュース"は、何故か筑紫さんに対する鎮魂歌のように聴こえたのは私だけだろうか?

さて、筑紫さんの訃報の翌日から、おけいさんの変則ソロLIVEツアーが始まった。初日の土曜日は宇都宮で。前日より10度以上も下がった寒い日だったようだ。日をあけず翌日は、一気に名古屋まで移動して、この地での初のソロLIVEとなっていた。

名古屋の会場は"ひまわり"。3月にはこへさんとジョイントで訪れている。確かに会場の壁には、何人かのアーティストに混じってこへさんとおけいさんのサイン色紙が飾られていた。
ここは歌好きのオーナーが、失業後に起こしたライブハウス。おけいさんが訪れた3月、地元の中日新聞の社説で紹介されたこともある。そのタイトルは" 春の風が吹いていたら"。そう、そこでは多くのフォーク酒場がそうであるように彼の方の歌として扱われていた。
しかし、私にとってはおけいさんがいちばんおけいさんらしく輝く歌である。彼らの聖地で、おけいさんの歌はどんな風に響き渡るのだろうか?

日曜日ということでいつもより早い6時半にライブはスタートした。
今日のおけいさんは深紅のセーターにジーンズという衣装。ジャブ的に記念となる年齢とは特に関係はないし、まだ先の話であると強調されていた。[m:206]
会場にはやはり団塊世代の男性が大半だろうか?それでも女性の姿もチラホラと。こちらは年齢層はやや広い。大半のオーディエンスはソロのおけいさんは初めてだと思う。まる六の歌、六文銭時代の歌、そして猫やこへさんとのジョイントの際に聴いた歌には馴染みがあるのかも知れない。果たして初めて聴くソロとしてのおけいさんの歌についてはどんな印象を持つのだろうかと進行されるセットリストに耳を傾けながら、反応を探っていた。

いつものように"はじまりはじまる"からスタートしたLIVE。確かに聞き覚えのある歌だろうが、軽やかに響く香真良さんのギターとコーラスに気持ちよく乗っていくおけいさんの歌声、知人をしてストレートな歌声と表したそれは、徐々に会場をおけいワールドに包んでいった。
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"ガラスの言葉"が響く頃には、今のおけいさんの歌に、彼らの認識とは違う世界を表現することに慣れてきているようだ。畳み掛けるようにソロでしか聞けない歌が続く。"残されし者の歌"は多くの方が初めて聴く歌だと思う。浜田ワールドのしっとりとした歌を初めて聴いた時の感激が蘇る。そして、前半最後はオリジナルの"うれしくて"が軽やかに響いて休息に入った。今日のおけいさんはMCは控えめなのかしら?できれば、CD等で振り返ることができない歌については、もう少しお話をして頂いた方がいいのかも知れない。いい歌だとの認識を反芻する間、余韻を深めるためにも・・

休息の間の話題は、初めて聴く香真良さんのギター(無論イケ面もあるが、残念ながらおじさんが多くてその話題にはなりにくい)サウンドへの賞賛だった。個人的にはベストマッチと感じるそのコンビネーションの良さは初めて体験するオーディエンスにも十分通じているようだ。
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後半は"ホワンポウエルの街"からスタート。
そして最近の特徴でもある、おけいさんの好きな歌、歌いたい歌のメロディが続く。確かに当時はそうでもなかった歌でも、歳を経るにつれ感じ方も異なってくる場合がある。何よりおけいさんに合わせて香真良さんのアレンジで奏でられるそれは、一瞬オリジナルかと思うくらいおけいさんの声にフィットしている。誰もが知る歌であっても、何の歌だろうという雰囲気が支配した後、サビの部分で"あ~"という声にもならぬため息が聴こえてくる。

その後は"小さな空"。武満さんのこの曲は最近のお気に入りの1曲でもある。そう後半は怒濤のように、初ソロLIVEにふさわしく、ここでしか聴けない歌が続いていく。

オリジナルの"かざぐるま"に続いて、先述の筑紫さんの思い出のお話が続いたのちに筑紫さんに捧げる意味での歌としてギターのオーバチェアから始まる"星に願いを"をしっとりと歌われた。
更には最新のオリジナル"静かな雨"。最近の定番の曲のひとつ、ボーカリストとしてのおけいさんの実力が伺えるすばらしい歌。エンディングの高音部には、そのまま吸い込まれてしまいそうな感覚である。

聞き慣れた曲から、誰でも知る歌でおけいさんの歌の世界に導き、オリジナルで現在進行中の歌姫であることを再認識させたオーディエンスは、冷え込んでいるであろう外気を忘れ、確かにそこには春の風が吹き始めていた。
エンディングはその"春の風が吹いていたら"
もちろん、ひまわりにはふさわしい曲、そして何よりおけいさんが歌うことで新しい息吹が感じられる歌だと思う。わき起こった手拍子に思わず"ありがとう"と応えながら、力強くおけいワールドを歌いきった夜、アンコールでは香真良さんのアレンジ&テクニックが冴えるいつものあの歌で初の名古屋のソロLIVEの幕が閉じた。

是非、近い機会に、初めて聴いたあのステキな歌の数々が名古屋のオーディエンスに確かに根付くためにも、再びのソロLIVEを期待した夜だった。

※お約束のサインを
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たくみのまる六&おけいさんLIVEレポート」カテゴリの記事

コメント

wincさん

それは残念。近い機会にまたあるかと思います。
その時は是非、よろしくお願いいたします。

投稿: たくみ | 2008-11-16 17時35分

たくみさん、LIVE、当日でもいいから行こうと思っていたのですが、行けませんでした(>_<)

たくみさんのますます冴え渡るレポート、ありがとうございました。

投稿: winc | 2008-11-16 09時37分

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