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2008-12-24

猫色のおけいさん in 富山

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※富山駅と富山大学から見た立山連峰

08年のおけいさんLIVE行脚の締め括りは冬の富山である。
ただ、おけいさん達はあと2日のツアーが残っていたが私にとっては正真正銘の08年最後のおけいさんである。(スケジュールでは23日の松本が最終)

東海北陸自動車道が完成したのでクルマでも3時間足らずで行けるのだけど、何せ年の瀬、万一雪となれば時間の大幅な遅延&帰りは深夜の山岳道路ということもありも万全を期して高速バスでの往復とした。実はここに落とし穴があったのだけど・・。
LIVEにぎりぎり間に合うバスもあったけど、安全策で昼過ぎに富山に着くバスを選択。富山は雪ではなく小雨、しかも何やら北陸とは思えない生暖かい雨だった。これが計算違いのその1。

そして、ライブまではまだ6時間以上ある。ここは富山名物トラム(富山地方鉄道運行の市内電車)に乗ろうと1日フリー切符を購入。ところがお目当ての2両連結のトラムはライトレール専用らしくこちらは通常の市電タイプのみだった(残念)。これがその2。
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※富山名物トラム。左はかっこいいライトレール(こちらには乗れなかった)右は1日600円で乗り放題の富山地電

とどめが、買ったばかりの電子デバイスをダウンのポケットに入れておいたのだけど、気がつくとポケットのボタンがはずれており、どうやらトラム車内が暑くて脱いだ際に転がり落ちてしまったみたい。締めにしてはついてないなあ〜(結局、探してもなく、落とし物の届け出もなかった、トホホ)

富山と相性は良くないなあ〜。以前も名古屋で富山ナンバーのクルマとトラブルになったこともあるので、何かあるのかも知れない。でも、これはこれで厄落としと思えばいいか?あの電子デバイスにいろんな厄をつけて富山の街にくれてやったと思えば、新しい年を迎えるのにふさわしいかも知れない。うん、きっとそうだ。最近のいろいろあったこともすべてこれでチャラ。来年はいいことだけが待っている気がする・・多分。

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※今日の会場はサマーナイト。繁華街のアーケードにあった。ミラーボール付の大きな箱だった。

さて、本題。今年1年訪れたライブを振り返ろうとも思ったけれど、それはまた別の機会に。振り返るとおけいさん関連のライブは合計18回行ったことになるが、とにかく今回は富山に絞って・・。
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九州に続いて、今回の長野&北陸ツアーも猫とのジョイント。実は今年最初のライブも猫とのジョイントということで、猫に始まり猫に終わった訳だけど、18回の内ジョイントはこの2回だけだった。しかし、おけいさんにとってはソロを除くとライブの中ではまる六よりも猫とのジョイントの方が多かった気がする。確か今年だけでも今回や九州以外に北海道や仙台、新潟に行かれたはずだ。
     
猫とのジョイントが多い理由ってなんだろう?強固なそれぞれの個性が繊細な寄せ木細工のように組み合わされたまる六において、おけいさんの存在感は欠くことができない存在であると同時に余りにも繊細故の脆さ、危うさ、緊張感が同居している。そしてソロとしては頼るものは自分だけという感じ、まさにひとりで立っているという持ち前の固い意志に裏付けされたものを感じる。その意味での猫とのジョイントでは、ソロとは違う支えられることも楽しみのひとつのような存在と言おうか、違うもの同士という割り切りの中での安泰、気安さというものかも知れない。
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変な言い方だけど、だからこそ、そこには安心して猫色に染まっているおけいさんがいる。染まることを恐れない(多分、いつでも自分の存在証明ができるという安心感から)感じが伝わってくる。

この日、おけいさんのソロとして歌われたのはアンコールを含めて8曲、ところが十分聞き慣れたなずのレパートリーなのに、すべて違う曲のように感じていた。例えば"ホワンポウエルの街"。全然脈略はないけれど、ベースとパーカッションに彩られて歌われるそれは海の匂いと都会の香りが交錯して何故かユーミンの"海を見ていた午後"を彷彿させる感じで響いていたし、ソロパートの最後に歌われた"春の風が〜"さえ、ソロLIVEで感じる筋の通った強い意志というより軽やかな春の雰囲気が強調されているようだった。
確かにアレンジはすべて猫バージョンに変わっている訳だし、違って当たり前だけど、それ以上におけいさん自身が違う曲のように楽しんで歌っているように感じたのは私だけだろうか?

更にセットリストも異質というか、最近のソロライブのアンコール曲の定番である”私の青空"がオーバーチュアを付加して1曲目として披露される。しかもこの時点で常富さんのサポートだけでなく、おけいさん自身もギターを抱えて歌われている。
ソロLIVEでも、ギターを手にすることのないおけいさんが、ギターを抱えて歌う姿は猫とのジョイントだけの姿だと思う。その意味を詳しくは知らないけれど、おけいさんはギターを抱えることで形でも違う世界を楽しんでいるのかも知れない。25448599_926067356s

ところでおけいさんはその長い手足&長い指故、ギターを抱える姿もかっこいい。ジョーンバエズの様と言えばいいのだろうか?ただ、個人的にはその長い腕や手を感情豊かに表現をしながら歌われるソロLIVEでの姿の方が好きだけど。

残念ながら?富山でのオーディエンスのお目当ては猫の方のようで、全22曲中おけいさんの歌は8曲のみ、おけいさんファンとしてはもう少し聴きたいと思うのだけれど、こればかりは仕方あるまい。

そして、猫とおけいさんの客層が合うのかどうか今ひとつ判らないけれど、おけいさん自身は気のあった猫とのツアーは楽しいのかも知れない。おけいさんがおけいさんらしく振る舞える?まる六がそうではないと言うのではなく、まる六は家族というか親子とか兄弟のような雰囲気の関係、猫は正に仲間、友だちと言う感じなのだろうか?
どこまでも必然性に満ちた違和感がない代わりにふとすると自らの存在を見つけにくくなる世界、ぎこちないながらの安泰、気安さが包んでくれる世界、そして自らがすべてを受け止めて凛としている世界、おけいさん自身が自ら自分の居場所、存在を確認されているのかも知れない。

新しい年に向けておけいさんがどのように進化していくのか? 猫色に染まりながら歌い続けるおけいさんの姿におけいさん自身の答を求める探訪の旅を続けているように感じた富山の夜だった。

そして勿論、言うまでもなくその答はひとつではない。いろんな場面で歌われることで、それぞれの世界での立ち位置を確認されているのかも知れないな。
ファンとしても、新しい年も一緒に探し続ける旅を楽しんでいきたいと思う。

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※今回の個人的ベストショット。偶然のカメラ目線、いたずらっぽく楽しそうなおけいさん。

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