神と紙の里で・・おけいさんのライブへ。
初のソロCD発売がオープンになったその日、
おけいさんは恒例の猫とのジョイントライブで北陸ツアーの真最中だった。
ここは一番、というか7月までソロライブの予定がないこともあって、ツアー2日目の越前市に向かうことにした。
越前市はクルマで行けば約150km先、日光に比べれば屁のカッパの距離だ。
しかも高速1000円の恩恵もあり、渋滞だけが気掛かりの、比較的楽なライブ行脚となる。
朝からの渋滞情報でも北陸方面は特に目立ったものはなく、それでもと念のため3時には家を出た。情報どおり然したる渋滞もなく、トピックスとしては初めて3ナンバーの覆面パトの捕獲?現場に遭遇したくらい。実はパトカーはエンジン等を改造しており所謂改造車ということで8ナンバーなのがこれまでの常識だった。だから紛らわしい場合はナンバーを確認して追い越したりしたのだけど、敵もサルものなのか最近は3ナンバーの覆面パトが増えたようだ。大抵は少し前のクラウン、多分白かシルバーなので、走り屋さんはご注意を。
ということで4時半には会場となるパピルス館に隣接する茶コールに到着した。入り口前には猫の皆さんがツアーで使用する赤い猫車が止まっており、外でも十分聴こえるほどのリハーサルの音が静かな街並の中で響いていた。
ライブまでは2時間以上ある。
実は会場は和紙の里の一角にあり、3日からのお祭りに備えていろんな飾り付けやテントが準備されている。また、この地に1500年前の和紙の技術を伝えたと言われる紙祖神岡太・大滝神社の例大祭と言う事で街中が祭に浮き足だっている感じだった。
と言う事で、ライブまでの時間付近を散策することにした。
まずは紙祖神岡太・大滝神社へ。2日は神様を迎える日とのことで境内は賑わっていた。詳しい由来は判らないけれど重文の立派な本殿付近には烏帽子を被った黒や白装束の男衆や棒の先にお面をつけた装飾が珍しかった。
それでも時間はまだ十分ある。・・これがいけなかった!?
実はこの神社には奥の院があるそうな。どうせならと思っていたら、こんな看板が。
奥の院まで1.1Km。丁度いい距離かなって思って、めざすことに。確かにその道は山の方に向かっていたけど1kmくらいならと思ったのだけど。歩いても歩いても坂道が終わらない。ジグザクに上がっていく坂道を今度が終わりかなって思って上がってもまだ続く。それどころか傾斜がどんどん厳しくなっていく。息は荒く、膝が上がらなくなってきた。
ようやくと思った奥の院の鳥居、しかしこれも気休めにしかすぎず、振り返ると街並があんなに下に・・
ここまで来て帰るのもなんかなあと思い、気力を振り絞って上がっていくとようやく、ようやく山頂(そう後で調べたら権現山の頂上だった!)に到着。でもねここまで来させてまだ石段登れっていうの(泣)
さて、気がつくと陽は傾き暗くなっている。ライブまでもう30分を切っている。早く下山しなくちゃいけないけど膝を使い切っている身、高校の山岳部の経験からすれば下りは体力は使わないものの膝への負担は大きいし、慌てると転ける可能性もあるので、ライブ前に夕食代わりの越前蕎麦の夢もはかなく消えて下山〜茶コールへ急いだ。(ライブ前にこれだもんね)
息も絶え絶え?に茶コールへ到着。看板を見ている今日のオーディエンスらしきおじさん二人の会話に思わず噴き出す。"え〜猫ってなんだ?""猫って風が解散して再結成した奴じゃないか?"おいおい、風を知ってるんだったら、でもめちゃくちゃな時間観念だね。それより”四角佳子"には反応はないんかね・・。まあ、残念ながらこの程度の認識が一般的なのかも知れないけど。
定刻から少し遅れて、猫のお三方がステージに登場。
昨年末の富山と同じように、猫/おけいさん/猫+おけいさんの3部構成のよう。今回も東京からクルマでの移動とのこと。朝8時出発だったそうだ。おけいさんは山口から前日戻りだから、本当に多忙なスケジュールだったんだと少し心配に。チューニングを終え"片思いのブルース"で猫のステージがスタートした。猫にとっては昨年に続いての茶コールとのこと。馴染みのオーディエンスも多いみたいだ。
”常春"から"各駅停車""ぼくのエピローグ""昼下がりの街"など馴染みの曲が続いていく。新しい"駿河台下"を挟んで"サンフランシスコブルース"まで9曲を披露した。
休息を挟んでいよいよおけいさんのステージだ。
おけいさんは日光に引き続きの春らしいスカート姿。赤いセーターに首にはマフラーを巻いて登場。"クルマの中で待っていたら寒くて・・"とおっしゃって、まずはいつものように常富さんのサポートで"雨が空からふれば"でスタート。六文銭'09のCDの紹介をしてから,その中の曲として"一緒に帰ろう"を歌われる。ここで内山さん、石山さんも加わり4名で、更におけいさんもギターを抱える。
ギターを抱えて歌われたのは"あめのことば""ホワンポウエルの街"の2曲を。当然前の2曲を含め猫バージョンでのアレンジになっているが、う〜ん何かが違う。まさかおけいさんのギターテクに合わせるためではないだろうが、良く言えばゆったりとしたテンポ、何かのんびりした感じで響いてくる。
それは再びギターをおいて歌われた"ガラスの言葉"でより顕著に感じられた。
ここで、おけいさんからソロCDの発売の発表をされる。初恋ってタイトルに対してオーディエンスの反応に諸々あって、そんなこんなで歌い始めた喜びを歌にしたとしていつも紹介されるオリジナルの"うれしくて"、そして"インドの街を象にのって"おけいさんパート最後は"春の風が吹いていたら"と都合8曲、ほんわかとした感じで終了した。正直なところ、いつものテンポの方がしっくりくるのかな?って感じだろうか?
ここで再び猫の3名での曲が続く。
こへさん作詞/伊勢正三作曲の"Namida"そしておなじみの"地下鉄にのって""雪"で締めくくられた。
アンコールには再びおけいさんが呼び込まれ、準備してなかったのでとおっしゃたのでオーディエンスからは"面影橋から"をとのリクエストがあったけど、それはね〜何でもいいってもんじゃないと思ったけど、選ばれたのは予定どおり?"出発の歌"。勿論、おけいさんメインでおとのば風だけど、オリジナルのように終わったと思わせての再スタートもあったフルバージョンだった。そしてオーラスはリガニーズの”海は恋してる"で茶コールのライブは終了した。
昨年末の富山もそうだけど、やはり猫ライブwithおけいさんという構成。古橋さんや香真良さんとの純粋なソロとは違うバージョンだなあって思った。ゆったりした今回のような感じより、意外なほど(おけいさんゴメンナサイ)の天然さと、それとは大きく異なり歌はあくまでストイックなおけいさんの方が、少なくとも私には合っているのかなとひとり言みたいな思いを感じながら、行きよりも随分込んできた北陸道/名神で家路を急いだ。
※実はおけいさんがフォークの世界に入ったきっかけこそ、小室さんにギターを習ったから。そう、おけいさんは足が長いだけでなく、手も大きくて指も長いのです。その気でやったら名ギタリストにもなれるはずです。
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