再びのKNOB ゆったりナイトの原点にて
夏のなごりのような金曜日の夜、久しぶりの六本木。
昨年の10月以来のKNOB、ゆったりナイト。
考えてみるとこの1年足らずの間にリーマンショックがあり、
見かけの好景気が一転、未曾有の不景気が日本中を覆っていた。
ある面、象徴的な晴れの『場』である六本木も大きく様変わりしていたのかも知れない。
おけいさんにとっては前回のKNOB以降、
下降気味の世の中とは対照的に、まる六から六文銭'09へ、おとのばの発売、
何より待望のソロCD発売と、再び歌の世界へ戻られてから最も変化とお忙しい1年であったような気がする。
そんな中、サポートギタリストが一晃さんに変わって以来、
SQUAREを除く東京でのソロライブも恵比寿駅前バーでの開催が多くなったりして、いろんな意味で、久しぶりのKNOBでのソロライブの夜だった。
KNOBおなじみのレイトショーの雰囲気の中、
真っ赤なシャツに今日は暑いからということで、おなじみのキャップ無しで一晃さんがスタンバイ、
おけいさんは黒のスリムなパンツに麻素材の白い涼しげな素材のチェニック?の出で立ち、と相変わらずスタイリッシュだ。
タイトルどおり、いつものようにゆったりとスタートしていく。
今や少し懐かしい感じで"はじまりはじまる"が最初の曲だった。
リクエストがあったという六文銭時代の歌"この大空に捨ててしまおう"と続く。
おとのばから"一緒に帰ろう"そして"木の椅子"の2曲を。
FJの様子、特に一晃さんのご活躍のMCを交えながら進んでいく。
今夜のセットリストは前回のKNOBからの1年間を辿るように、前半はオリジナルCDに至るまでの過去のソロライブのレパートリーを辿っていくように感じた。
ご自身でも久しぶりにと言って始まった"青春の輝き"。この辺りからアレンジも含めて一晃さんのギターテクニックが冴え渡っていく。
同じように久しぶり、多分彼のギターでははじめての"誰かが星を見ていた"と個人的には聞きたかった曲が続いていく。
そして前半の締めくくりは、こちらも久しぶりの武満さんの曲、”小さな空"そして後半に繋げるように"私の青空"でしばしの休息となった。
後半はいろいろあって?オーディエンス席にみえた常富さんを加えてスタートしていく。
CDからだけどCDバージョンとは違う本来のアレンジに近い形の"うれしくて"からタイトル曲でもある"初恋"で旬なおけいさんを表現していく。
再び一晃さんだけのサポートに戻って"君のために"を。
続いては香真良さんの曲を2曲。
意外だったのは大好きな"しずかな雨"が曲先だったらしいこと。
そしてアップテンポの"かざぐるま"とCDにも収録された香真良ワールドを満喫する。
ここで再び常富さんが呼び込まれ、
CDバージョン風の”春の風が吹いていたら"。伽草子を知るファンにとってはこのバージョンの方が腹に落ちるのかも知れない。ただ個人的には、ソロとして聞いた凛としたバージョンの方が心に滲みるような気がする。
オーラスに向かっての曲は,おけいさん曰く今の気持ちをこへさんが詞にしてくれたとおっしゃる"ささやかでも愛の歌",そしてラストはこの曲同様に常富さん作曲の"旅の途中"でゆったりナイトの夜は更けていった。
アンコールは定番の"インドの街を象にのって"で。
久しぶりのKNOB、常連さんを中心に開催されるこのライブは、まさにおけいさんファミリーのためのライブの雰囲気に包まれていた。
いずれにしてもソロCD発売とは対照的に
ソロライブのスケジュールが少ない中、貴重な、そして有意義な六本木の夜だった。
会場を後にして出たアマンドが改装中の六本木交差点は、生暖かい夜の空気同様に昼間よりも遥かに多い人息に溢れていた。
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