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2009-11-15

スペシャルウィーク 小島慶子キラ☆キラの奇跡

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この言葉にピンときたら・・あなたはかなりのラジオ通です。

ラジオ業界では2ヶ月に一度やってくる勤務評定のような1週間。
この期間になると番組や局単位のプレゼント企画が俄然充実してきます。
因みにナイターシーズンは2週間実施されるこれは、リスナーに対しては聴取者感謝週間、その実は聴取率調査週間です。
一般的に有名なテレビの視聴率のラジオ版、これにより番組の提供スポンサー料なり、スポット単価が決まってくるわけで、ネットに媒体価値としては遅れを取ったと言われるラジオですが、この業界に生きる人達にとっては何より大事な1週間(2週間)であるわけです。

さて、ここで疑問がいくつかあると思います。
まず、何故聴取率の調査が2ヶ月に1回、1週間なのか?
これもテレビなら瞬間視聴率やら、翌日には番組単位の視聴率が発表され、テレビ局員やタレントが一喜一憂するのですが、2ヶ月に1度とはあまりにギャップがあるのではということです。
ご存知の方が多いと思いますが、テレビの視聴率は統計的に無作為に抽出されたモニター宅に専用の機械を設置して,リアルタイムに視聴状況をデータ化します。素人目にはホントにこの数で正しい視聴率が判るのかと思ってしまうのですが、統計的には裏付けはあるのでしょう。
余談ですが、この視聴率はモニターのテレビのチャンネルがどうなっているかを機械的に拾うだけで、果たしてその時点でテレビを見ているかどうかは判りません。昔から猫がリモコンスイッチを踏んでチャンネルが変われば視聴率も変わると言うのはこのためです。更に言えば、これはあくまでリアルタイムでの視聴率であって、最近のようにHDDレコーダに録画しておいて後から見るような場合は視聴率には影響しません。その意味で、これまでと同じように視聴率絶対主義が今後も通用するのか否かは議論が別れることだと思います。実はこの点、ラジオの聴取率を考える場合に影響があるので覚えておいてください。

さて、最初の疑問の答ですが、テレビの場合はそれこそ番組単位、もっと短いサイクルでチャンネルを変えるのが一般的だと思いますが、ラジオの場合は、カーラジオだったり、生活空間でのBGM的に聞かれるケースが多い。つまり頻繁にチャンネルを変える(全数ではないですがチャンネルを変えるのもワンプッシュではなく、ダイヤルを廻してのチューニングが必要な場合もありますし)のが一般的ではないと言われます。そうした意味で番組編成が大きく変わったりしないと中々チャンネルを変えたりしないので、2ヶ月に1回ぐらいの調査でないと変化が現れないということになります。

また、その聴取率の単位もテレビで言う紅白が50%を越えるとか越えないとか話題になりますが、ラジオの場合で言えば聴取率5%でお化け番組と言われます。スペシャルウィークの数値の動きも通常コンマ1%とか2%の上下で大騒ぎするレベルなんです。だから意味がないと言う事は決してなく、ひょっとするとテレビの20%よりラジオの2%の方が価値があるのかも知れないのです。

それは、次の疑問。じゃラジオの聴取率ってどうやって調べるのかにかかわってきます。さきほど説明したようにテレビの視聴率が機械的に測られるのに対し、ラジオの場合は調査対象を統計的に抽出して書面での調査となります。詳しくはこちら

この調査方法の違いは結構重要かも知れません。テレビは見ていようが見ていまいがチャンネルがどうなっているかだけで視聴率としてカウントされるのに対し、ラジオの場合は具体的な局なり番組なりを認識していなくては聴取率に反映されないわけです。つまりラジオの1%ってかなり主体的に聞いていないと出てこない数値であるわけです。しかも、さすがに昔の深夜放送じゃないかぎり,基本的にはリアルタイムで聞いているのがラジオだと思うので、単に数値がテレビに比べて低いと思われても中身はかなり濃いと思うのですがいかがでしょうか?
それでも聴取率の変動幅というのは,通常0.1%の上下、大きくて0.3%で0.5%でも変動すれば大ニュースと言われるのだそうです。このあたりの状況については安住君の日曜天国のポッドキャストが詳しいのでこちらを。

さてここまでが、前置き!?なんですけど・・
一部のラジオファンの間で話題になっているラジオ番組があります。前から書きたかったのですが、1回書いても書きれないので機会を伺っていました。しかし予想以上に話題が膨らんできてしまったので、早く書かないと後追いになると想い、まずはご挨拶代わりに書いてみることにしました。

それはTBS-Rの"小島慶子キラ☆キラ"です。
ラジオ好きの私にとってのTBS-Rはベースステーションでもあるわけですが、この番組、そのTBS-Rリスナーにとっても逆風からの発進だったもので、それを踏まえての現状は,先ほどのラジオの状況から言えば正に脅威的な状況と言えると思います。

因みにテレビと違って首都圏のラジオにおいてはTBSがラジオ専門のニッポン放送や文化放送を押さえて50期連続で聴取率No.1を維持しているのですが、月-金の昼ワイドは長く文化放送の"大竹まことのゴールデンラジオ"が首位を保っていました。同時間帯のニッポン放送も"テリーとたい平のってけラジオ"と強力なプログラムがあり,対するTBSは3月までは"ストリーム"が健闘していました。小西克哉と松本とも子のコンビはネットを活用したり独自の取り組みもあり強力な固定ファンを獲得していて,正直4月改訂で番組が打ち切られることが判明した時には、TBSはこの時間帯をあきらめたのかと思った程です。

ましてや後番組が局アナメイン(そう小島慶子さんはTBSの局アナである)の番組ということで、ストリームのファンがそのまま聞き続ける可能性は低いと予想したのは、ある面ラジオファンの常識だったと思います。

それがこの10月の聴取率調査で、なんと同時間帯トップに踊り出たのです。
単発番組でなく、月-金の生ワイド、ましてや聴取習慣が固定化しやすい時間帯での逆転はほとんど奇跡に近い。しかもそれまでのストリームリスナーを一旦分断して、さらには僅か半年しか経たない内にというのは、驚くしかありません。
この小島慶子さん、アクセスや久米さんのラジオのアシスタントをされていたので知らない訳ではないのですが、これほどまでの危険人物というか、TBS-Rの最終兵器,しかも過激な、だとは誰が予想したでしょう!?

その内容については次の機会に詳しくご紹介することにしますが、
一応のラインナップをお知らせすると、小島さんのパートナーとして
月曜:ビビる大木 火曜:神足裕司 水曜:宇多丸(ライムスター)木曜:ピエール瀧(電気グルーブ) 金曜:水道橋博士を迎えるわけだけど、この個性溢れる一癖も二癖もありそうな男性パートナーを局アナである小島さんがどう仕切るかが大方の感覚だと思うけれど、実体はまったく逆に暴走小島を男性パートナーがおろおろしながらなんとか押さえているというのが実体なのです。

小島さんは明らかに久米シンパではあるのですが、番組がTBS社内にON AIRされているにもかかわらず、同局の看板番組でもある蓑虫君を平気で批判したり、報道ステーションを寝ぼけ太郎と言いたい放題。同僚女子アナにも平気で牙をむく猛獣振りが何とも愉快というかハラハラどきどきでクセになるという感じです。
一応一部はポッドキャストでも紹介されていますが、1日2時間半の生番組はどこを切り取っても予定調和とは無縁の小島さんの独演会という感じで続いています。

まあ、一度騙されたと思って聞いて頂くとその毒の濃さがお判り頂けると思います。
まずはサンプルとして宇多丸さんとの本気モードのオープニングトークを。
※はON AIRされたのはこの倍の約40分。さすがに一部を割愛してありますが、小島さんの悔し涙が伝わるほどのその後の2時間半でした。

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