ここでLagniappe・・12月の6の日、ふたたび900kmのDoライブ
最近すっかりライブの定番となってしまった日帰りライブ行脚、ということでdriveならぬDoLiveレポと言う事で・・
今回も通称北関東ルート、そう言えばこのルート今年は随分通った気がする。4月の日光もこのルート+東北道だし、11月の佐野は関越から北関東道、そして今回は関越・花園ICからから長瀞へ通じる有料道路で秩父の皆野町での六の日ライブとなる。
今回もライブ中の写真はないので、まずは暖冬とは言え季節は"大雪"の前日の北アルプスから
土曜日の大雨が嘘のように快晴のドライブは気持ちいい。暖冬のお陰か道中はまだ紅葉の名残があちこちに。ほとんど休息無しの5時間余で450kmを走破して街へ入った時はすでに夕闇が迫っていた。まずは会場の確認、しかしまだ人影はまばらというかほとんど無、典型的な地方都市の風情で、六の日のライブは大丈夫かなあ~って少し心配になるが・・
今回の会場は、そんな街の一角にあるホンキートンク。後で判ったのだけど、秩父は71年の六文銭時代にも條さんと訪れている場所とのこと、ただこへさんもおけいさんも記憶にはなかったそうだが、小室さんは六の日の会場としてこの地をリクエストし、当時も知るオーナーがそれに応えてこのライブが実現したそうである。
恒例のマンダラでの六の日は、本年より場所を特定せず各地を回るスタイルに。6月の柏に続き、今回の秩父が六文銭'09としての年内最後のライブ、同時に'09としても最後になるのかな?
さて、心配をよそに臨時の駐車場には停められない程クルマが溢れ、2階にある会場に続く階段には人が溢れていた。秩父恐るべし?オーナーの"今日は満席なので詰めてお座りください"の声が弾んでいる。
演奏が始まる前、小室さんが徐に"今日帰るまでに決着をつけないといけないことがある"と切り出した。どうやら控え室で長年探してした12弦用の細手のカポを見つけたらしい。小室さんがいかにそれが手に入りにくいかを語っているとオーナーから"差し上げます"のかけ声が。それを聴いて満面の笑みを浮かべて12月の六の日がスタートした。
"夏・二人で""雨が空から降れば""ゲンシバクダンのうた"と3曲が続けて披露される。
六文銭の特徴でもあるけどMCや曲紹介が少ない時は演奏が乗っている証拠でもある。チューニングの微妙な間はユニット全体で話をつなぎ、阿吽の呼吸で次の曲がスタートしていく。
ゲンシバクダンについては発売禁止~放送禁止へのくだりをゆいさん中心に話ながら、その意味、歌詞の真意を話ながら"おしっこ"へ続き、更にはそれにたたみかけるように六文銭の反戦3部作(@たくみ)の"戦場はさみしい"そして中也の"サーカス"が見事なまでのハーモニーと透き通る2本のギターで綴られていく。
ここまで一気に続いて、ゆいさんがおけいさんの初CDに話題を繋げ"初恋"へ。小室さんとこへさんい囲まれておけいさんのソロヴォーカルが響いていく。
突然、小室さんがエアコンや照明用のファンの音について語りだし、極力この空間に響くのはギター2本と4人の声帯だけにしたいと提案し、エアコンと照明用のファンが切られていく。
そして最近の定番、流しスタイル?で"面影橋から"を。ギターを掲げたお二人が細い客席間の通路でPA無しで演奏していく。
前半最後はTHE ハーモニーでもある"街と飛行船"で締めくくられた。
後半はこへさんのチューニングを待って"キングサーモンのいる島"でスタート。曲は終わりゆいさんが残念がって"ちゃんと歌えばよかった"と。
どうやら、こへさんが歌詞を間違えたらしい。ゆいさんはメインヴォーカルに敬意を払って声を細めたのが口惜しかったみたい・・。こへさんは"全然気がつかなかったよ?せっかく平穏な老後を送っていたのに"と笑わせる。
そんな笑いが収まらぬうちに引き潮"を小室さんが始める。
ここでおけいさんが糸田さんを紹介して一緒に帰ろうを。
そして、ゆいさんがうれしそうにラニヤップの話を。実は一番最初にCDを作成しはじめたのはこへさん、ただ収録のやり直しなど、なかなか完成しない内に”おとのば"、"初恋"そしてラニヤップとしての"ここ"が先に発売された。
ラニヤップとはスペイン系移民の多いニューオリンズ辺りのスパニッシュイングリッシュで"おまけ"の意味とのこと。そんなユニット名での初のCDからタイトル曲でもある"ここプロローグ"を小室親子だけでの演奏。ゆったりとあたたかいハーモニーが響く。
そでに降りていたこへさん、おけいさんが戻って"大きなグミの木の上で"を姉妹のようなユニゾンでおけいさんとゆいさんが明るく歌う。
いよいよエンディングに向って、このユニットのもうひとつのテーマでもある死。加藤さんや小島さんの話題を紡いで歌われていく。
"命かえす日"そして最後は"12階建てのバス"。
流れるような16曲、たとえようもないハーモニー、澄み渡る演奏が秩父の夜を包んでいた。ゆったりと流れるこの空間にいると100名を裕に越えるオーディエンスの人いきれさえも感じない。まさに六の日ならではの至福の2時間だった。
鳴り止まぬ拍手にアンコールは"サーカスゲーム"そして"出発の歌"の2曲。ただそれでも満足しないオーディエンスのために、本当のオーラスとして"無題"で今年の六文銭'09のライブは終了した。
さて、唯一手に入れていなかったラニヤップの”ここ"を購入。
インディーズレーベルということで変わった装丁、縮尺を無視すれば昔のLPのような構成になっている。うれしそうな小室さんの笑顔が印象的なデザイン。
ふと、昔の小室さんの即興曲を思いだした。ラニヤップはユニットとして初CDだけど,同時に小室親子による初CDでもあるわけで、アーティストとしては無論のこと、多分、親としての小室さんのうれしさ、やさしさが伝わってきたのかも知れない。
以下は30数年前、ゆいさんは当然まだ乳幼児の頃。作詞、作曲は小室さん。知る限りはその後CDには収録されていない(東京にはユイ・コムロという曲はあるけれど・・こちらは白石アリスさんの作詞)幻の曲かも知れない。ようやく、その歌にあることが結実したのかも・・
<ゆいちゃんのこもり歌>
♪はやくおおきくなりなさい
おまえとしたいことがやまほどあるのです
ベランダにおコメをまいてすずめがくるのをまちましょう
おそろいのセーターをきておそろいのブローチをつけましょう
サイコロをころがして(おい)ちゅうかはんかとあそびましょう
りんごをむしゃむしゃやりながらたのしいうたをつくりましょう
おもうだけでもうれしくなってしまいます
だから はやくおおきくなりなさい
おまえとしたいことがやまほど・・あるのです♪
※以上は電波状態のよくない1971年のTBSラジオからの採詞なので間違っている場合はご容赦を。
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