政治と金と検察の狂気
鳩山政権の支持率低下が止まらない。
ついに40%を割り込んだそうだ。
要因は確かにあるが、まあ、期待度が高かったのだろうけど
60年間で積み重ねられた権益構造が一長一短ではかわるはずはないのだが・・
そんな中、そんな状況を陰でほくそ笑んでいる中に戦前の特高のような検察がいた。政権与党の幹事長が一方の権力なら、ある面明治以降100年以上積み重ねられた官僚組織の守り神である検察組織は厳然としたもう一方の権力の象徴だろう。そんな検察の連中がリークにリークを重ねて番犬のような記者クラブを使って実施した世論誘導に手応えを感じていることだろう。
それにしてもこの国の民が煽動にのりやすい特異な資質を持っていることよ。
誤解を恐れずに言えば、
盛んに言われる陸山会の不動産取得の問題。確かに政治団体による不動産取得に胡散臭さがつきまとう。ただここでも大事なポイントが欠けている。
現在の政治資金規正法は,2007年に改正され正にこうした政治資金団体による不動産取得を禁止するものだった。つまり今回、問題になった土地購入をめぐる案件はこの規制法改正前のことで,当然ながら改正以後、陸山会による土地取得は行われていない。逆にそれまでの間、土地/不動産を購入していた政治団体が如何に多いことか?そんなことは誰も調べようともしないし、伝えることもない。
だからこそ特高検察は途中水谷建設が5千万を渡したという嘘情報をリークしながらも、結局記述不記載などという姑息な罪状で、現役の国会議員を長期間に渡り拘束していたのである。水谷建設の情報が本当なら、どうどうと起訴事由なり小沢起訴をすればいいのだが、結局自ら嘘をリークしたことを認めたようなものである。
しかも週刊朝日誌上で上杉隆氏が狂気とまで呼んだ蛮行、不記載などより遥かに大きな法律違反を繰り拡げている。
そしてそれを目の当たりにしながら、何ら非難どころか伝えることもしない記者クラブメディアは、検察同様に大罪人だと思う。
つまり、そんなことは検察は判り切った上で、逮捕なり起訴を強行したのは、目的が小沢を中心とする勢力のイメージダウン、結果として官僚組織に手を突っ込もうとする民主党に対しての恫喝であり、そうした世論の誘導が目的だったに他ならない。
※週刊朝日自身の後日談はこちら。
しかし、このレベルの罪状で、国民から選択されたばかりの国会議員を国会会期中に長期間拘束できるほど検察とは偉いのだろうか?江戸時代の南町奉行所でもあるまいに、と。
そして、小沢の言動なり態度を心良しとしないのは個人の勝手である。しかし、同時に日本は法治国家でもある。法を破れば犯罪ではあるが、印象や雰囲気だけで勝手に心情的な判決を下すのは、ましてや権力の手下のようにメディアがその片棒を担ぐ国は果たして民主国家と呼べるのだろうか?
メディアを中心に説明責任/説明責任と叫んでいるが、まるでイラク開戦時の自己責任論議のように、"私が悪うございました"と言わない限り説明責任を果たしていないと言っているようで、メディアが私刑を煽動していると言っても過言ではあるまい。本当にこの国は法治国家なのかしら?
それでも、小沢は怪しいからと思う方も多いのだろう。それを否定はしないがその印象自体あなたの中でどうやって形成されたのか冷静に考えてみることをおすすめする。この件に限らず、結構知らず知らずの内に流された情報を鵜呑みにしてはいないか?そしてその肝心の情報が意図的に流されていたものだとしたら・・。
大本営発表がいまだに続いている可能性も少しは考えないと、メディアを握る権力が厳然と存在することにそろそろ気がつかないと、同じ過ちを繰り返すことになると考えるが・・
いや~そうは言ってもメディアが検察の言いなりになるなんて信じられないと言う方も多いだろう。そう、全メディアとは言っていない。あくまで自主取材能力が退化した記者クラブメディアはと言う事だし、現実にはつい最近の例で言えば日米間の密約問題、その一部をスッパ抜いた当時の毎日新聞記者であった西山さんがどんな目に合っていたかを調べるがいい。結局、裁判で問題にされたのは密約の有無ではなく,男女関係に限定され、御用メディアを活用したバッシングの風潮であったと思う。まあ、そんなことを目にしていれば尻込みするのは当然だろうけど、そんな奴にジャーナリストを語る資格がないのも明白である。
そしてそんな連中が上杉さんにした助言?というのは、検察がその気になれば痴漢でも住居侵入でもなんでもでっち上げることは可能だからおとなしくしていた方がいいぞというものだから、空いた口が塞がらない。
菅家さんの事件でも、真実が明るみになってから、あたかも正義の見方のように振る舞っているメディアの連中だが、逮捕当時は検察側の情報を鵜呑みに菅家さん真犯人説を振り撒いていたのを忘れてはならない。少なくとも真っ先に謝罪なり、懺悔なりするのは彼ら自身だと思う。
さて、もうひとつ政治と金の話。
もはや旧聞だが、鳩山支持率低下の要因にひとつでもある、例の大金の子供手当。これも考えてみると不思議な気がする。彼が金にルーズというか、庶民感覚とずれていることは明確だが、果たしてこのことと60年間繰り広げられてきた自民党の金権政治は同義だろうか?政官財癒着による贈収賄とは次元が違うと思うのは私だけ?それを金権云々って非難する(共産党はともかくも)自民党の連中って羞恥心はないのかしら。
結果、贈与税という形で税金を払ったこの子供手当、金持ち故の罪と罰だと思うけれど、少なくとも表に出た、鳩山家自身の金ではあった。これを如何にも勇ましく非難していた小泉進次郎だけれど、実はこの世襲政治家こそ、この国の民主主義を一番阻害している要因ではないだろうか。何より何故、小泉ジュニアは政治家になったのか?小泉純一郎が政治家を辞めたから言って、引き継ぐ必要なないはずだ。八百屋や大工じゃあるまいし政治は決して家業ではないはずだから・・。
実は政治家にならなくてはならない理由があるのだ。3代に渡る政治屋家業の中で小泉家の財産は小泉の政治団体という殻の中で資産を蓄えてきたのだ。そうすることで、他の個人資産が相続という形で相続税を払うことで減少して行く中、政治団体ということだけで相続税とは無縁になるわけだ。実に見事な資産移行機関だと言える。まあ、唯一の問題?はその資産を受け継ぐためには,家業?である政治屋を引き継がねばならないことなのだが。
これこそ、自民党に世襲議員が一番多い理由でもあるのだ。その意味でも小泉進次郎が偉そうに鳩山批判を叫ぶのは天に唾するよりも愚かなことだと思う。こちらも見かけに騙されないようにとつくづく思う。少なくとも政治そのものに向うのであれば河野太郎のように,親の地盤、看板と関係なく違う選挙区で政治家をめざせばいいのだから。
国民もくれぐれも見かけに騙されないことだと思うけれど。
まあ、鳩山家は政治団体をつかって相続税逃れのために引き継ぐ必要もないほど大金持ちだということかも知れないが・・
いずれにしても、この政治家に,検察、メディア、何よりこんな進歩のない民がいるこの国は、これからどこまで漂流を続けていくのだろう?
« いろいろなこと・・ | トップページ | 火の魚・・ »
「ひとりごと。つぶやき。」カテゴリの記事
- 46年前。変わらない永さんへ(2013.08.31)
- 希望の国(2012.10.06)
- 六の日から4日後。 六文銭は無形文化財に。(2012.06.17)
- 3.11 変わったもの。変わらないもの。(2012.03.11)
- 2012年、年のはじめに。(2012.01.02)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント