ふつうであることの凄さ "地下書店"にて。
こへさんこと、及川恒平さんのあたらしい記憶集(軽々にCDとは呼べない)が届いた。
地下書店,何やら秘密結社かレジスタンスの匂いが・・
ひょっとして放送禁止歌のオンパレードなのか・・はたまた裏CDなのか・・
といぶかるむきもあるかも知れないが(あるわけないか)
これは札幌在住の歌人”糸田ともよ"さんの繊細な詩に、こへさんが朗読するかのように歌い上げた真の意味での"歌集"である。
そこには閉鎖的な空間としての録音スタジオの空気ではなく
ひょっとすると小鳥のさえずりやそよぐ風音までも聴こえてくるような自然の"場"が目の前の広がってくる。
糸田さんの紡ぎ出すことばのひとつひとつを、ある時は日差しさえ届かぬうっそうと繁る森の中で、あるいは見渡す限り地平線しかみえない大草原で、そして冷たい水が打ち寄せる河辺やどこまでもどこまでも深い湖のほとりで、こへさんが歌として解き放っている。
やはり、これはCDなどという無機質なものではなく
現代の"歌う歌集"なのだと思う。
あるいはイタコなのだろうか?
正に媒体となって、聴く者をその空間へ導いていく。
だから、この歌集はCDショップでも、Amazonでも手にすることはできない(少なくとも今は・・)
創り方さえ、伝え方さえ、こへさんらしいのかも知れない・・と思った。
おとのばにもある"一緒に帰ろう"
この"歌集"では、おとのばでの四角さんメインヴォーカル版では表現されない
深い深~い果てしない闇を音もなく走り続ける少女の姿が見えてくる
地下書店の扉を開ける、その先にあるのは果たして・・
それにしてもこの歌集
歌人として
歌いびととして
きっと、ふつうの伝え方なのだと思う
糸田さんの世界を
こへさんがこへさんらしくやりたいように伝えてくれる
その世界を感じるこちらが
ふつうでない世界に慣れてしまっていることにたじろいでいた。
※地下書店ご購入したい方は以下へメールで・・・
及川オフィス oikawamusic@yahoo.co.jp
CDタイトル、枚数、ご住所、ご氏名、お電話番号を
明記の上、お申し込みください。
代金振込先同封の上、お送りいたします。
※雪の華から春の花へ
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