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2010-10-08

まだ見て見ぬ振りですか?

今週の中日新聞/中日スポーツの記事が笑わせる。

最高検察庁の取り調べを受けている元大阪特捜部副部長、
検察はこれまでどおり外部との接触を一切禁止していたが、大阪地裁がこれを認めなかった。これはこれで、多くの特捜扱いの容疑者の多くが検察側のシナリオどおり容疑を認めない限り外部との一切の接触を認めなかったし、保釈も認めず、あの村木さんも160日、再び収監された鈴木宗男や佐藤勝氏などは、なんと1年以上も勾留を続けていたのに、検察官だからということなのか、まずは外部との接見を認めるなんてあまりにも平等性を欠くが、本来こちらがあるべき姿だろう。
そしてそこで笑える話その1が新聞に踊った。

曰く"加賀元副部長、聴取の可視化を求める!”
その理由が供述していない話、認めていない容疑を認めたように報道されている・・

おう、それを言うか?自分達がさんざんやってきたことじゃないの。
立場が変われば、そこまで言うのか・・
しかし,考えてみればそうした手法でやってきた本人だから妙に説得力がある。
つまりこうして無実かも知れない容疑者を99.9%の有罪率の裁判に送り込んでいたことを当事者が認めているようなものだ。
一見、天に唾することだけど、どうせなら、こうした検察の悪しき慣習を白日のもとに曝す先駆者となれば、救いがあると思う。
でも、この事実に敏感に反応するメディアがないんだよね。ホント記者クラブメディアは腐り切っていると思う。

そしてだめ押しの笑える話が今日あった。
さすがに刺激的な内容なのか,中日新聞本紙ではなく中日スポーツだったが。
しかしとの中日スポーツ、名古屋地区では宅配率が高く、中日新聞についで発行部数が多い。朝日新聞より多いと言えばお判りだろう。
だから、そう中日新聞と一緒に購入する家庭が多いという事で、政治的な記事は滅多に掲載されないのだが・・・

タイトルがすごい。
"否認なのに「認めた」大阪地検特捜部がリーク"
"前田容疑者世論操作で筋書き固めか"
内容は例の村木さんの事件のもう一方の被告であった印刷会社会長が取り調べで否認をしていたにもかかわらずNHKのラジオで容疑を認めたというニュースが流れたのを聞いて抗議したということである。こういう場合、NHKを含めた記者クラブメディアは"関係者からの取材で"とか"関係者によれば”という常套句で、検察側のリークをあたかも事実のように垂れ流す。つまりこんなことは日常的に行われているのだが、関係者を含めその構造が明らかになることはほとんどなかった。その意味では画期的なことなのだが・・こうした手法が検察の常套手段であることはメディアは当然知っていながら、情報欲しさに見て見ぬ振りどころか、その片棒を担いできたのである。

しかし、これに対してもスポーツ新聞でお茶を濁して、本紙ではほとんど扱わないというのはどうした感覚なのだろうか?

これが
腐り切った日本のエセジャーナリズムの姿なのかも知れない。

まだ気づかない方はいい加減に判った方がいいと思うけど、
だから,こんなもたれ合いの関係に金まで絡んでいる官房機密費なんて話題にしたくないわけだ。

そしてこれだけ書いた中日スポーツの記事でも、この前田検事が小沢の陸山会事件の中心的に事情聴取をした検事であったことには触れていない。
本来なら前田が関わった事件はすべて再調査しなくてはならないのに、村木さんの事件は証拠ねつ造だと騒ぎながら、小沢に関しては都合が悪いから知らんぷりというのは余に虫がいいというか、ジャーナリズムの風上にもおけない行為だと思う。

そして本来の嫌疑にない内容を理由に強制起訴とした今回の検察審査会の暴挙に対しても都合が悪いのか何ら検証さえしないと言うのは、真実を求めるというより自分達に都合が悪い物は扱わないという情報操作以外の何物でもない。ついでに言えばこの検察審査会の平均年齢30歳!と言われる連中についても,準公務員として職権乱用罪で訴えられても仕方ないくらいだと思う。

しかも、そんな検察審査会のでたらめな強制起訴に乗っかって偉そうなことを言っている世間ズレした石原や小泉ジュニアはますます愚かに見えて来る。
このことは小沢がどうのこうの問題ではなく、極めて意図的に無実の一市民がいつでも犯罪者に仕立て上がられることを意味している、そのことを問題にしなくてはならないのに、間違ったことでも都合のいいものは利用するって言う態度は魔女狩りの傍観者以上に罪深いと思う。
まったくメディアがメディアなら政治を家業にしてしまっている2代、3代目も困ったものである。

2010年10月8日付 中日スポーツより
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