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2011-06-20

トップセールス 崩壊する販売店ビジネスモデル part2(余談)

Paet3の前に前回この記事をアップした翌日の日経にスズキが13年度に安価なHV車を発売するとの記事が掲載された。それによると電気として30Km走り、他はエンジンで走るとの内容だった。
WebCGが日経傘下に入ってかなりの月日が経つというのに本体の日経にはホントに技術的なことが判る記者がいないようだ。確かにスイフトベースで安価なHVには違いないが、このクルマこそ前回現状最も理想的なクルマとして紹介したレンジエクステンダーEVで、しかもいつの間にか18kmの航続距離が30kmまで伸びておりますます理想に近づいているのだ。正直なところ、この記者氏はプリウスよりも安価なPHVが出るということを強調したかったと思うが残念ながらその本質については全く理解できていないと思う。

つまりこのクルマをHVとして表現してしまうと本質を見失ってしまうことはここでも記したとおり。
実は400万程度が想定されるプラグインHVのプリウスも実は電気だけでは20数キロしか走らないのだ。繰り返しになるが、プリウスのようなHVは電気モーターでガソリンエンジンを補助するだけであくまで既存の自動車の亜流にすぎない。それは発売が予定されているPHVでも同様である。確かに20数キロだけ走るのであれば電気モ-ターのみで走るらしいが、あくまで充電方式が走りながらでなく家庭用の(ただし200V)電灯線から充電できるというだけで本質は変わらない。これに対しスズキのレンジエクステンダー式EVは基本がEVで、その電気を現行の軽自動車のエンジンをチューンして発電しているだけなのだ。だから極端なことを言えばプラグインでありながら家庭で充電設備がなくても走り続けることができるEVなのだ。

更に言えばEVの本質的な弱点は高価な電池と空調である。この弱点のひとつが1回の充電での走行を30Km度と割り切ることで小型化=低価格化さらに省スペース化できるようになっている。(無論、発電機を持っているので1回あたりの充電というのは余り意味がないのだが)つまりより小型のボディでもEV化が可能ということだ。
そしてもうひとつの弱点が空調で、特に暖房が一番の弱みである。
何故なら通常のエンジンだとエンジンを冷却するためのラジエーター(熱交換機)があり、その熱を暖房に使用するので実質エネルギーロス無で暖房ができることになる。これに対しEVではわざわざ電気で暖める必要があり、エネルギーを無駄使いすることになってしまう。ところがスズキのEVは発電用にエンジンを積んでいるわけだから暖房のためには無駄なエネルギーは使用しない。つまり、現行のEVの弱点をすべて払拭する上にしかもそれを安価に実現できるという意味で極めて先進的だと言えるのだ。

更に言えば、先日発売されたマツダの省燃費エンジン、リッター当り30数キロとHV並の燃費を実現しているがこれだけ技術が発展してもガソリンエンジンの効率は約30%で他は熱として逃げているのである。
しかし、仮に発電用+空調だけに限った場合、等回転で効率的に一番無駄のないチューニングが可能なわけでこうすると現在30%の熱効率がもっとアップする可能性は極めて高い。何しろアイドリングストップだの余計なアクセルの踏み込みが燃費に多大に影響すると言われるくらいだから、そうした必要のない発電等に特化したエンジンなら効率アップは疑いのないところだと思う。
※因みに同方式のEVを予定しているアウディは発電用のエンジンにマツダが実用化したロータリーを使用するとのこと(ところが基本特許はアウディの前身企業が保有するという先祖返りみたいだが)

ということでEVで舵を大きく切った日産だが、このまま純粋EVで突っ走るのか、はたまた超高効率の太陽発電電池をリーフに搭載することで航続距離のデメリットを払拭するのか、あるいは低コストかつ超効率なリチウムイオンを超えた電池技術の開発にかけるのか・・・こうしてみるともはや自動車メーカーの存在感などどうでもよくてっていくと思うのは私だけだろうか?とにかく、近未来戦略からスズキを見逃すかことはできないことだけは確かなようだ。


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